この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.92

700件の評価

5.0

3巻まで読みました

すごく中二病的な表現になっちゃって恥ずかしいんだけど、「夜」の万能感とか無敵感、解放感や闇に溶け込む安心感って、夜ふかしをしたことがある人なら、深夜誰もいない道路の真ん中や人気の無い町で、大なり小なり感じたことがあると思う。

『よふかしのうた』はそんな「夜」の持つファンタジー性を、日常の中の非日常感を、繊細に、大胆に、エモーショナルに描いたおとぎ話のような作品だと思う。

レールを踏み外し、不眠に悩む中学生男子コウの前に現れた美しい吸血鬼ナズナ。

彼女は言う。
眠れないのは今日という日に満足していないからだと。
重ねて言う。
今日に満足できるまで夜ふかししてみろよと。

「遊ぼうぜ少年」
「夜は遊ぶものだ」
「夜」の住人そのものであるナズナに誘われ、日常から一歩はみ出したコウ。
彼の望みは吸血鬼になること。
そのためには彼女に恋をし、彼女から吸血をされなければならない。
コウとナズナの健全で不健全な夜ふかしライフが、今、始まる。。。って、実はもう3巻まで出てて、もうじき4巻も出る微妙なタイミングのレビューとなってしまいましたが、微妙なのはあくまでレビューのタイミングだけ。
前々から気になっていた貴方がこの作品を手に取るには実は絶妙のタイミングだったりします。

アニメ好きには有名な「3話の法則」。
先にネタバレしとくと、誰も死にゃあしませんよ。
でも3巻から化ける、3巻から面白さが天元突破するという意味において、まさしく『よふかしのうた』はまるでアニメ化が約束されているかのように、「3話の法則」が当てはまります。

ハッキリ言って1、2巻もメチャクチャ面白いんですよ。
誤解を恐れず言うならあのぬるま湯のような恋愛・・・あえて言います「ごっこ」や「好き」について、友達について悩む優しい時間は「夜」を愛する、「夜」にどうしようもなく親しみを覚えてしまう私にとっても、とても居心地の良い空間で、時間でした。

あのままゆるゆると「夜」の中でモラトリアムを過ごし、その中で成長していくコウやナズナを見たい。
今でもそう思う気持ちがどこかにあります。

でも3巻を読んでしまうとね。
とある「縛り」がピリッとスパイスのように物語を引き締めて、個人的にはとても衝撃的かつ最高に面白ヤヴァイ作品に化ける瞬間を目の当たりにしてしまった気持ちです。

血に「夜」を溜め込む。
その本当の意味はまさしくここから。

今こそが絶好の読み時です。
ぜひ『よふかしのうた』を手にとってこの衝撃を共有してほしい。
私は大名作に化ける瞬間を見たと信じています。

名作の気配

5.0

このレビューにはネタバレを含みます。

1巻
だがしかしのコトヤマ先生の新作『よふかしのうた』!だがしかしと同じく設定や舞台はシンプルなのに、何て事ない毎日訪れる夜の時間が本当に魅力的に描かれていて面白いです!


今作は吸血鬼という少しファンタジー要素があります。話を簡単に説明すると、「主人公が吸血鬼になるために吸血鬼に恋をするために共に夜を過ごす」というお話です。
吸血鬼の女の子であるナズナちゃんがとにかく可愛いです!エロを全面に出すのではなく、服装だったり何気ない仕草にドキッと感じさせられます。恋愛事に弱くすぐに照れてしまうのも可愛いです!主人公も凄く平凡そうなのに、性格なのか言動なのか行動のせいなのか不思議と魅力的で好感が凄くもてて見ていて楽しいキャラです!可愛いナズナちゃんに血が旨いって言われるの何かエロいです!
何かと戦ったり特別な事は何もないけれど、少し視点を変えるだけで昼間とは少し違う夜にしかないものもあるんだと感じさせられます。
これからコウ君がどうなるのか、どういう選択をしていくのかがとても気になる漫画です!是非とも皆にも読んで貰いたいです!
2巻
ナズナちゃんとは正反対の魅力的なアキラちゃん!ナズナちゃんが夜の時間なら、アキラちゃんは昼間の時間をコウ君と共有出来る人物ですが、1巻のラストでも分かるようにコウ君は一貫して吸血鬼になるという目的を変えません。そんなアキラちゃんも混ざって一夜を過ごす中でコウ君はその目的を彼女に話しますが、その夢を応援すると同時に一緒に学校にも通いたいという気持ちもあってとても可愛いらしく、一緒の布団に寝転がる姿はとてもエロいです!必見です!
2巻ではコウ君と合流するまでよナズナちゃんの姿も見る事が出来ます!可愛いです!
さらに、銭湯やナイトプールなどにも行ったりと行動の幅が広がって面白かったです!ナズナちゃんがまさか働いているとは!しかもこの職業はエロいです!私もやってもらいたい!!
最後に普通の人間の女性が登場します。彼女も悩みがありイライラした中で偶然ナズナちゃんと出会いナズナちゃんの仕事のお世話になり、今回の話ではコウ君がナズナちゃんの代わりに彼女に仕事をしますが、悩める14歳と悩めるOLという構図がとても面白く、コウ君がとてもカッコ良いです!
この先もどんな人物が夜の町を闊歩し、主人公達と関わっていくのか楽しみです!

3巻
来ました!来ました!来ました!!ナズナちゃん以外の新たな吸血鬼の登場です!一癖も二癖もありそうな彼女達ですが、コウ君の対応がとても面白いです!こんな美少女、美女達に塩対応出来るコウ君が信じられません(笑)!!
3巻では吸血鬼だと知らずに恋をしてしまった男性が出てきます。恋は盲目と書かれているように、男性は吸血鬼の彼女に夢中になりますが、このまま彼女が血を吸えば男性は吸血鬼となってしまいます。男性がどういう選択を取り、吸血鬼の彼女が何を望み、欲するのかがとても楽しかったです。
それとコウ君の男友達がどうなってしまうのか凄い気になります!
3巻で判明した吸血鬼になれる期間が物語にどう影響を及ぼし、コウ君やナズナちゃんがどうなっていくのか、4巻でさらに物語が進行するのか楽しみです!

4.5

3巻まで読みました

このレビューにはネタバレを含みます。

アニメ化もした前作『だがしかし』と同じくボーイ・ミーツ・ガールな内容ではありますが、こちらはコメディ色薄めで、思春期の悩める少年を描いた青春ストーリー漫画です。
主人公の夜守コウは、色恋沙汰をきっかけに何もかもが嫌になり、不登校になった中二の少年です。彼は元々周囲に上手く合わせられるタイプではなかったにも関わらず、努力してクラスメイトと良好な関係を保っていました。しかし、女の子の告白を断ったことで女子グループから責められ、ふと人間関係が面倒になってしまいます。やがて不眠症になり、深夜徘徊をしていたところ、不思議な魅力の女性と出会います。その女性・七草ナズナの正体は吸血鬼で、彼女の独特な価値観や夜更かしという非日常に刺激を受けたコウは、「自分も吸血鬼になりたい」という願望を抱き始めます。しかし眷族になるためには「最初に血を吸われてから、1年以内に吸血鬼に恋をすること」が条件でした。恋がわからないコウと恋愛下手なナズナが、夜更かしをして遊びながら、様々な悩める人々や吸血鬼たちと出会い、成長していく――というのが大体の内容ですね。
私が特に好きなエピソードは第26夜~29夜の吸血鬼・セリのエピソードです。吸血鬼は眷族を増やす目的から、必然的に美女で恋愛上手な女性がほとんど(ナズナを除く)ですが、恋愛上手だからこそ、恋愛に疲れ、普通の友達が欲しいと言うセリの願いが非常に切なくて、ジーンときました。繊細で情緒的な心に響く深いセリフがたくさんあるのもこの作品の魅力ですね。キャラも個性的で面白い作品なので、ぜひオススメします。

名作の気配

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