圧倒的なイメージの奔流を、繊細なペンタッチと奇想をもって、見事に紙の上に具現化する職人肌の表現者、五十嵐大介。寡作なことでも知られる彼の、ファンにとってはまさに待望の初短編集。「ああ、これだけのものはじっくりと時間をかけて作らなければ出来ないだろうな」と、勝手に納得してしまうほど、各作品の完成度は高い。 <p> たとえば「すなかけ」では、生まれてはじめて学校をさぼった少女が、体から砂の出る特異体質の女性に出会うことから始まり、魔法をかけられたかのように透き通った日常が描かれる。たんねんで細やかな人物や情景の描写は、そんな生活を大切にしたくなる少女の気持ちの変化を、実に自然なこととして読み手に感じさせる。一方で、繊細なあまり壊れてしまいそうなはかない雰囲気も、物語と絵の両面から少しずつかもし出されていく。そして、今までの穏やかな微風が突如突風となったかのように、ダイナミックなクライマックスに至る様は圧巻としか言いようがない。 <p> 唐突に世界が開けるような驚くべき瞬間は、収録されたほかの短編にも立ち現れ、その息をのむようなまばゆい感動こそが、五十嵐作品の醍醐味(だいごみ)である。人間本位の考え方では説明のつかない奇々怪々な世界が描かれるため、ややグロテスクな面もあるが、すべてあるがままのものとして豊かに描かれるため、決して後味は悪くない。奇想天外を表現する最高の手段のひとつとしての漫画が堪能できる、鮮烈な1冊。(横山雅啓)
3.30
11
発刊: 2004.04.09 ~
完結・全20巻
新刊通知
a他人よりゲームが上手いのが取り得の中学生、三谷亘。彼のクラスに芦川美鶴が転入して来た事により、亘の日常が壊れはじめた…。父の不倫と家出…亘の生活は無惨に崩壊した。芦川は過去に家族を亡くしており、亘は芦川から幻界(ヴィジョン)と呼ばれる異世界を知る。幻界で使命を果たせば、何でも願い事が叶うというのだ。運命に立ち向かい幻界へと旅立つ亘。そして香織も幻界へと…。宮部みゆきの原作を、新鋭小野洋一郎が独自の観点より漫画化!
領主の息子ラムカは、行き倒れの少女カナンを助け、自らが暮らすサンワの庄へ。天の遣い・飛蛇(トビヘビ)が空を舞うその地には、はるか古の時代、暗黒龍と戦い地上に身を沈めたと言う聖龍の伝説が残されていた――。伝説とは!? カナンが探す「地上の聖龍」とは!? 電子版限定の描き下ろしイラストを収録!
「赤ずきん」「シンデレラ」「美女と野獣」――時を超え人々から愛されてきたおとぎ話の登場人物たち。その子孫が集まり通う学園があった。けれど血筋という名の強烈個性爆発な孫たちの学園ライフがフツーなわけもなく!?古今東西、十人十色、主役だらけのフェアリーテイル学園コメディー!! 単行本だけの描き下ろし“学祭編”も収録!!
3.54
11
発刊: 2013.12.18 ~
完結・全7巻
新刊通知
a圧倒的画力で紡ぐ迫力の歴史スペクタクル! 『RAINBOW』の柿崎正澄が少年誌初参戦! 圧倒的画力で紡ぐ、壮大な歴史スペクタクル始動!古代ローマを舞台に、剣闘士として戦う男たちのドラマが今始まる! 雑誌掲載時のカラー8ページも完全再現! さらに単行本だけのエピソードページも収録!
話題の映画を、異能の傑物が前代未聞のコミカライズ! TSUTAYA CREATORS'PROGRAM FILM 2015準グランプリ受賞の映画(出演:池田エライザ オダギリジョー)を、『恋の門』『俺は生ガンダム』の異才が漫画化!
3.07
11
発刊: 2018.06.27 ~
完結・全2巻
新刊通知
aメアリーはとある小さな国のお姫様。 彼女は重度のショタコンだった。そんな姫に仕えるのは幼い容姿をした、天使のようにかわいいセシル。 メアリーに溺愛されるているが、実は超童顔&低身長の成人男性で…!?
ある夏の朝、起きたら世界中から、ウチら家族4人以外の人間が消えていた。でも家の電気はつくし、車は走る。お店に行けば商品がたくさん残ってる。ちょっと寂しいけど、とっても楽しい、そんな世界を父親&娘3人でゆるくサバイバル! 全部オモチャで全部食べ物になった地球を遊びつくせ!!
ある夏、突然世界に取り残されてしまった、お父さんと三姉妹の家族。人もいなければ文明も(自分の家以外は)途絶えてしまった絶望的状況。しかし家族は、意外にもそんな世界を満喫します(もちろん不安はあれど)。 お父さんの作るご飯は美味しいけれど、材料が物足りない。姉妹は少しずつ、新たな食材探しにチャレンジします。 目指すは肉!油! 頭がいい一家なのか、食材探しのハウツーはすぐに頭に入るものの、実践で苦労します。そのハウツーも誌面で描かれるので、サバイバルやアウトドアが好きな人はかなり楽しめると思います。 稼働を止めた人類文明に自然が侵入し、朽ちていく寂しさと、自然の雄大さの中に、ポツンと取り残される一家。この光景も見開きや大ゴマで細密に、美しく描かれます。 この美しさは、例えば『天空の城ラピュタ』の最終到達地「空に浮かぶ島」の良さが分かる!という人には、きっと刺さると思います。 廃れてゆく世界での先の見えないサバイバルも、美味しいご飯があればとりあえずOK!というゆるさに、しばらく付き合っていたい作品です。 (3巻までの感想です)
by あうしぃ@カワイイマンガ (7)