市川春子さんの作品の書影

市川春子

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作品数:3

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プロフィール

市川 春子(いちかわ はるこ、1980年 - )は、日本の漫画家。千葉県出身。北海道札幌市在住。北海道教育大学美術科卒業。

市川春子の作品

一覧
『宝石の国』の書影

宝石の国

3.91

11256

発刊: 2013.6.2 ~

既刊11巻

今から遠い未来。地上の生物が海に沈み、海底の微小な生物に食われて無機物となり、長い時間をかけて結晶となった宝石生命体、のような存在が生まれた。その宝石のカラダを持つ28人は、彼らを装飾品にしようと襲い掛かる月人(つきじん)に備えるべく、戦闘や医療などそれぞれの持ち場についていた。月人と戦うことを望みながら、何も役割を与えられていなかったフォスは、宝石たちを束ねる金剛先生から博物誌を編むように頼まれる。漫画界で最も美しい才能が描く、戦う宝石たちの物語。

作品レビュー

一覧

3.4

2巻まで読みました

よーわからん

宝石の国

レビュー(189)件

既刊11巻

サさんのアイコン

fn2xm46khq
1ヶ月前

4.0

1巻まで読みました

このレビューにはネタバレを含みます。

星の恋人
この作者の初期の方の作品だと思われるが既に個性に溢れていて独特の空気感を確立しているのはさすが
科学的な異生物を巡る繊細な心移り、素朴な絵柄ながらも起こる急展開、モノクロだからこその映える演出、リアリティがないのに感情移入してしまう関係性など、この作者の醍醐味が存分に詰まっていて、この一貫した魅力に息が漏れ出てしまう。
そして変わらず会話の節々にユーモアが溢れていて少し笑いも漏れ出てしまう作風なのもやはり良い。
この作者の創る設定や展開の起伏はワンパターンと思われるかもしれないが、あくまでこれらの特徴的な話作りは前提のモノであり、それを踏まえた上での結末の描き方や、ドラマの部分は作品ごとに違った切なさと穏やかさを生み出すので、まったく飽きない。
この作品のラストシーンでは珍しく無機物的ではない生々しさがあり、相変わらずの歪さを感じ、印象に残りやすい作品となっている。

ヴァイオライト
花札ような草木の描き方と漫画のコマ割りの組み合わせが秀逸で、一般的に時間の経過や読む順番を表すコマに手前に存在する木がぶち抜かれているページが特に好き。
しかしこの作者の作品によくあることだが、流動的でない漫画という芸術の限られたパーツの中でストーリーを理解するのが難しい描き方をしている。作品にとって必要な表現や演出を優先した結果であるからか読者に優しくない漫画の書き方をしている。
ただ、この描き方でないと作風が崩れるという危惧もあるので一長一短といったところ。
この短編は特に顕著で、一度読み通すだけではストーリーの展開の理解が追いつかない。
何度かページを戻して読むとある程度把握できたが終盤はいまだに納得しきれていない。
主観で内容の意味や意義を考察するような野暮なことはしたくないが、この物語は必要になるかもしれない。
まあ、そのような必要性など意識せず感覚だけで読んでもなんとなく凄いという感想を抱けるのは、この作品の力なのだと思う。

日下兄妹
類を見ない爽やかさを持った作品となっているのは野球部と故障という現実感と青春感のある導入だからだろうか
今回の異生物は箪笥から出てきたモノで、日本家具のような和風のデザインで構成されているのは趣深い
そして次第にマスコットのような愛らしさを帯びて成長して万能になる様子とヒナの正体は今までにないようなシュールさがある。
なによりこの作品で一番引き込まれたのは、孤独な故の思考を持つ主人公の高校生が空しい理由で野球に打ち込んでいたという分かりやすくも悲しい背景。
そしてそこから繋がるヒナの行動と主人公の選択、思春期らしい感情に人間らしさが見えてきて面白い。
この話が一番好みかもしれない。

虫と歌
多分この話が本当の最初期の短編みたいだが、掲載順的に割と予想できるストーリーだったのは、単にこの作者に慣れたからなのか、この展開自体がわかりやすかったからなのか
どちらにせよ作者の良さは変わらず出てるので良し
作中でそんなファンタジーな話が…というツッコミや、生き別れの双子の兄というちょっとしたボケなど、ちょいちょいアイロニックな要素があってわらってしまった。
兄のこれまでの実験で亡くした子たちに対する虚しさが湧き出てくるシーンは何とも言えない感情が湧き出てくる。
しかしラストシーンの意味は分かりにくく、自分も理解できいないので、これに関しては感覚で捉えるのではなく改めて意味を考える必要があると感じた。

ひみつ
この短いページの中におかしみと不思議の素敵さが詰め込まれている。
短い時間で感嘆してしまう何気ないが凄い作品

虫と歌

レビュー(85)件

完結・全1巻

サさんのアイコン

fn2xm46khq
1ヶ月前

4.0

1巻まで読みました

このレビューにはネタバレを含みます。

この作者の真骨頂である人外や異形の生物となっているという登場人物のストーリーであるが、やはりその姿が、決してグロテスクではない、しかしどこか恐ろしさと愛らしさを持った形となっているのは純粋に惹かれるモノがあり、普段の美しく簡素な絵柄とのギャップで物語に強く引き込まれる。
この作者の他の作品でもそうだが、展開の突飛さが魅力でありながら、そこが話の本質というわけではなく、あくまでそれらの設定のもと繰り広げられるキャラクターたちのドラマが作品のキモとなっていると感じる。
実際その設定がしっかり活きる練られたストーリーや登場人物たちの心理描写の発想は本当に素晴らしい
そしてこのアーティスティックな絵柄でありながらちょっとした科学要素や会話のユーモアが盛り込まれているため美しくありながら読みやすい漫画となっているのも圧巻と言える。

25時のバカンス
このエピソードはほんの少しの研究者の狂気と、歪んだ姉弟関係が描かれ、それらが深夜の黒染めの海という背景と相まって切なさを増して表現されている。
そして話全体の雰囲気の良さも好みだが、何よりオチというか終盤のまとめが特に綺麗で、不器用でクセのある表される、しかしそれ自体は素直な愛情が、派手さはないままサラサラと描かれてくのが粋で好き。

パンドラにて
この作者の理系チックな人々や設定を文学風な空気感でエンタメ作品に落とし込むのは類を見ない才能だと思う。
完全なSFというわけではないとは思うが、幻想的過ぎる御伽噺とは違う、硬質さを持ったファンタジーの世界観がクセになる。
そして、ユートピア的?な舞台で現代日本のようなネーミングと学校という封鎖コミュニティがあるようなこの不一致感もまたクセになる要素のひとつ。
また、白黒の漫画における巧い演出が多々見られ、コマの展開の仕方や、トーンとベタの使い方に感心してしまう
しかし何よりもこの結末の二転三転が想像を超えるもので、最終的に明かされるエモーショナルな真実のさらに奥に存在する真実にはさすがに正直理解は仕切れていない気はするけど、驚愕と余韻が入り混じって不思議な感動が

月の葬式
三作続けてリアリティのない、しかし情動的な絆や不思議な愛情が描かれている。
相変わらず話の急な展開(というか急な設定の開示)のタイミングが絶妙で、そこから悲しみを帯びつつも穏やかな結末に向かっていくのは本当に凄い。
この短編ではテーマが月ということが十二分に魅力的に作用していて、ラストの見開きの結晶のような月の光の一枚絵は絶対に誰しもが魅了されるシーンとなっている。
ストーリー部分もアート部分もどちらも強力なものなのに両立している、むしろ強調し合っているこの完成度は脱帽としか言いようがない。

25時のバカンス

レビュー(78)件

既刊1巻

mamiさんのアイコン

mami

lmmr
1年前
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