吉田秋生

初期は大友風

「カリフォルニア物語」を読んだ後に表題作を読むと号泣。本編より好きかもしれない…
他の話もどれもハイレベルで吉田秋生の短編集としてはコレが最高だと思うんですが！

アメリカ製ドラマシリーズを観終わったかのよーな読後感。
話がかなり重いので好き嫌いが分かれそう。

ヒロインは超美女で自分の美貌を利用して男を陥れていくんだけど本人は全然幸せそうじゃないという…
彼女の中にある男性への強烈な憎しみと、誰にも自分を支配させないという意志の強さ。
女性にとっては憧れの存在。男性にとっては魅惑と破滅の両面を持つ魔性。
性的に搾取される存在の抵抗。

最近アニメになって、改めて魅力に触れられた。ああ、こういう話だったんだと…
これ読まないのは人生損してる！！

この人の絵、ちょっと好き嫌いあるよね
この漫画の世界が好き

海街ダイアリーも描けて、アメリカギャングを描ける、吉田先生の幅の広さに脱帽。ラストはね、あれは、ハッピーエンドっすよ。グレートでスよ、こいつぁ〜…。

バナナフィッシュをなぜ描けたのか？あの少年たちのやり取りはどこから湧いてきたのか。源流はここにあったのだ。

岡崎京子にも感じた、若者の活気の中の退廃感をここでも感じた。90年代の女性漫画家さんは何に影響を受け、何を考えてたんだろう。男性とはまた違った反応を示してる。…実に面白い。

時系列をバラバラにしたバナナフィッシュ短編集。3話収録。『光の庭』のみが後日談となっている。

光の森を中間に挟んでくれた、お陰でスッキリ読みきれた。3話を時系列通り並べ、光の庭が最後に来ていてたら余韻と充実の多幸感でおかしくなってたと思う。

オタキングこと岡田斗司夫さんの言葉も聞けるのもお得。確かに〜。と首を縦に振りまくった。(心の中で)

光の庭？だけおもろかった。