「その仕事、私が頼まれようか?」20世紀初頭、ヨーロッパ。主人公の少女の名は、ジゼル・アラン。アパートの大家をしているジゼルが、ある日“何でも屋”を開業。店子のエリックを助手に、さまざまな依頼をこなしていくものの、お嬢様育ちで好奇心旺盛なジゼルは、何かと暴走しがちで――。無理矢理仕事を手伝わされるエリックをはじめ、個性豊かなアパートの住人たちを巻き込んで、ジゼルお嬢様の可憐で、危なっかしい活躍が始まる。新星・笠井スイ、待望の初単行本!
近代後期あたりのヨーロッパが舞台。 理由あってボロアパートの大家を行っている良家のお嬢様「ジゼル・アラン」が、小説家志望の店子「エリック」と共に"なんでも屋"を始めるストーリー。 2020年5月現在で既刊5巻。 2015年7月以降、作者急病のため続刊が出ておらず、一度Twitterで連載再開の動きがあったのですが現在、再開未定になっています。 ジゼルの元にやってくる依頼を持ち前の明るさ、元気さで、1話、あるいは数話区切りで解決する展開で、世間知らずだけど頭が良く、黒髪おカッパ13歳のジゼルが可愛い作品です。 作品としてもテンポが良くて読みやすい良作なのですが、それ以上にジゼルが可愛くて楽しい作品だと思います。 逆に言えばジゼルのようなタイプが苦手な場合は楽しめないと思いますが、ジゼルがダメという人はよっぽどの捻くれ者だと思うので、大体の方は楽しめると思います。 というか"黒髪おカッパの元気なお嬢様"という字面だけでもう垂涎ものですね。 時代設定、舞台設定は作中明言はないです。 20世紀初頭のフランス辺りでは無いかという話がありますが、作中、政治情勢やファッションに関するような話題はほぼ無く、街並み、服装、あとは技術レベル程度が準じている程度なので、エマのような時代考証のしっかりしている作品ではないです。 現代でも通じる話の設定だけを近代ヨーロッパにしている感じなので、時代考証については気にせず楽しむことをおすすめします。 ジゼルの父との確執、エリックの職など、課題があるままで連載休止となっていて、その後が気になります。 体調が心配ですが、続きを心待ちにしています。
by うにたべたい (525)そこは、見捨てられた者が辿りつく町 架空の町“カロチーラ”を舞台に描かれる、悲しみと罪と希望の連作集。 Story of Carocheila 「Solitude」 カロチーラの中央広場でヴァイオリンを弾く少女・サリの物語。 両親に捨てられ孤独を抱えるサリを、一匹の猫との出会いが変えていく。 Story of Carocheila 「金雀枝(エニシダ)」 恋人は突然去って行った。何も残さずに。 残された者たち、エニとシダの物語。 『ジゼル・アラン』の笠井スイが、個人誌として発表していた幻の作品群を単行本化。 「Solitude」、「金雀枝(エニシダ)」の2本に加え、 漫画誌・ハルタで発表した笠井スイの最新読切「瞼に咲く花」を特別収録。 同時発売の「名もなき羊たちの町 -Story of Carocheila-」には、 「カミキリ」と「Scissor」の2編を収録。 全4遍からなる架空の町“カロチーラ”の物語。
そこは、罪を背負ったものが辿りつく町 架空の町“カロチーラ”を舞台に描かれる、罪と裏切りと再生の連作集。 Story of Carocheila 「カミキリ」 母親の死を自分のせいだと思い、罪の意識に囚われる少女・ミルラ。 行くあてもなく電車に乗ったミルラは、カロチーラで散髪屋を営むルーと出会う。 少女と青年の再生の物語。 Story of Carocheila 「Scissor」 ふたりでの生活を始めたルーとミルラ。 穏やかな毎日を送るふたりの前に、シェンナと名乗る女性が現れる。 シェンナとルーには、拭いがたい“過去”があった。 贖罪と希望の物語。 『ジゼル・アラン』の笠井スイが、個人誌として発表していた幻の作品群を単行本化。 同時発売の「マリア様のいない町 -Story of Carocheila-」には、 「Solitude」と「金雀枝(エニシダ)」の2編を収録。 全4遍からなる架空の町“カロチーラ”の物語。