キュウ、リュウ、メグ、キンタ、カズマ。あの5人がちょっぴり成長して帰ってきた!! 伝説の名探偵・団守彦(だん・もりひこ)の遺志を継ぎ、探偵になるための修業に励むQクラスに休息はない! 花に埋もれたヴァイオリニストの謎とは? 「旋律のアリバイ」/東京→京都→大阪 鉄壁のアリバイライン!! 「タイムリミットに挑め!」/密室トリックに秘められたもうひとつの罠!? 「愛と哀しみの密室」。次々と起きる事件の謎を5人の力で解き明かせ!!
金田一少年の事件簿連載終了後に週刊少年マガジンで連載していた『探偵学園Q』連載終了から二年後に連載された続編。 『探偵学園Q』連載終了から数年経過後のストーリーです。 キュウたち5人は引き続き探偵学園のQクラスとして探偵技術の習得に励んでおり、AクラスメンバーもQクラスへの編入を狙っています。 設定的に変わるところはほとんどなく、数年経ったということでカズマの身長が高くなったくらいです。 ただ、『探偵学園Q』終了後の話であるため、冥王星は一旦壊滅しており、リュウの家庭の問題も解決済み、キュウの名字の秘密も判明済みなど、『探偵学園Q』に関するネタバレが当然あるので、読むのであれば『探偵学園Q』読了後である必要があります。 内容は本編とあまり変わらず、不可思議な事件をキュウたちの力によって解き明かす展開です。 ただ全1巻完結と話数が短い中に3編ほど事件が詰め込まれているため、トリックは簡潔、話も駆け足です。 推理ものとしては微妙で、ファンサービス的な意味合いが強いと感じました。 ラストは冥王星の復活を示唆する終わり方になっています。 『探偵学園Q』が編集部の意向により打ち切りに近い形で終了した様子で、作者たちは機会があれば続けたいと思っていたようです。 プレミアムの連載は2007年で今となってはかなり以前の作品になってしまったので、連載再開は難しいように思いますが、『探偵学園Q』自体、一つの探偵の物語として良作だったので、続きが描かれることがあればぜひ読みたいですね。
by うにたべたい (525)『金田一37歳の事件簿』は、1992年から「週刊少年マガジン」において連載されて大好評を博した『金田一少年の事件簿』の続編として、主人公の金田一一の20年後の姿を描いたシリーズ。「イブニング」において連載され、現在コミックスは第9巻までが刊行されています。金田一一は高校生時代から20年が経過したため、現在は音羽ブラックPR社という小さなPR会社で営業部主任を勤めています。今や平凡なサラリーマンになった彼ですが、どういうわけか仕事中に凶悪な事件に巻き込まれてしまい、部下の葉山まりん(23歳)とともに“仕方なく”事件を解決していきます。かつてのヒロインだった七瀬美雪は大手航空会社のチーフパーサーをしているため、金田一とはすれ違いの日々が続きます。前作同様に孤島やタワーマンションといった密室空間でのトリックを使った犯罪を暴いていくのがポイントで、舞台としては、『金田一少年の事件簿』で舞台となった歌島リゾートや、函館異人館ホテルなどが登場するのも作品の魅力のひとつになっています。今作での金田一の決め台詞は「謎がすべて解けちまった……!」「俺はもう謎は解きたくないのに~」など、前作とは推理に対する意識が違う点も面白味となっています。今回の『金田一37歳の事件簿 公式コミックガイド』では、往年の名作『金田一少年の事件簿』のファンであった30代以降の読者にも訴求できる、『金田一37歳の事件簿』の魅力を存分に伝えた作品となっています。