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作品数:16
全3,203件
うにたべたい
3.8
後に『惡の華』などを描いた押見修造氏の代表作の一つです。たまたま同じネットカフェに入った人々が、ネットカフェのフロアごと異世界に漂流してしまうという作品です。主役は一般的なサラリーマンの土岐耕一。彼は妊娠中の妻がおり、ある日、ヒステリックになった妻と喧嘩してしまう。翌日、まっすぐ帰宅するのが煩わしくなった耕一は、仕事帰りにネットカフェに寄り道するが、そこで中学時代に片思いしていた遠野果穂と再開します。話をはずませる二人ですが、そこで店内のパソコンや、客の携帯電話が不通となり、停電になる。停電は復旧するが、外は大雨で店内まで水が侵入し、外へ出ることができないため、耕一、果穂を含んだネットカフェの客と店員は、店内で一夜を過ごすこととなる。翌朝、外に出てみると、そこは見慣れた街並みではなく、日本に見えない湿原が広がっていた、という展開です。展開としては、楳図かずおの漂流教室が近いと感じました。異世界に流されたネットカフェのメンバーがサバイバルをし、元の世界に戻るため調査を行います。異なるのはネットカフェのメンバーは、元はほぼ他人であり大人の男女です。そのため、限られた資源を奪い合ったり、殺し合いが行われたり、場を支配しようとするものが現れたり、強姦を企てたり、ストーリーはダークでドロドロとしています。特に寺沢という男が暴力と女の体を使ってメンバーの籠絡を画策しており、耕一は寺沢の動きに注目しながら、果穂を守るというスリリングな展開が繰り広げられます。また、ネットカフェのメンバーは20名いるのですが、全員に個性があり、見せ場があったのも良かったです。展開のテンポもよく、最後まで中だるみ無く読めました。作中、レイプや殺人があり、主人公も初恋の相手と再開しましたが現実世界には妊娠中の妻がいるという設定なので、大団円とはいかないだろうなと思いましたが、ラストはまさかのどんでん返しがあります。ただ、あまりいい意味での"まさかの展開"ではないです。賛否がある終わり方だと思いましたが、結末以外は安定して面白く、巻数もそれほど多くないので、機会があれば読んでいいと思います。
漂流ネットカフェ
レビュー(288)件
完結・全7巻
ささ
3.7
このレビューにはネタバレを含みます。
間の取り方がすごい。一瞬を何時間にも引き伸ばすような不思議な感覚。ぼーっとしてくる。男を降りた、というセリフも印象的。
おかえりアリス
レビュー(281)件
シャリ
3.6
前半は非常に気持ちの悪い展開の応酬で非常に好みではなかったが、後半を見ると前半の展開は後半での展開の大事なフリであると分かった。誰しもが持つ自分の気持ちの悪い一面。それにより起こった失敗に向き合う主人公には勇気を与えられた。押見修三先生の作品は面白く深いものが多く、おかえりアリスに続いて面白いと感じた。色々な押見先生作品を見てきたが、押見先生が感じてきた実体験をもとに作られた話が面白くなっている気がする。それは押見先生作品に限らず著者が感じてきた体験をもとに書かれた話が面白いものになるのではないかとこの作品を見て感じた。物語としての美しさで作っていくのではなく、人間が感じる理屈で言い表すのが難しい感覚的な部分を出している作品が書けている作品というのが名作と言われるような作品だと思った。
惡の華
レビュー(783)件
完結・全11巻
こちゃめ。
5.0
めちゃくちゃ面白かった、一気に読み勧めてしまったし、泣いてしまった表現が流石といった感じで不思議な感覚になる死ねない吸血鬼ということで亜人っぽいが、この作品は吸血鬼になってしまった周りの人間の苦しみや選択を丁寧に書いていてすごく良かった変わってしまった吸血鬼と取り残された人間の物語、本当に素晴らしい
ハピネス
レビュー(264)件
完結・全10巻
凄い、本当に凄い押見修造先生ありがとう
ぼくは麻理のなか
レビュー(450)件
完結・全9巻
人生。自分の人生が詰まってました。ありがとう。
こいちゃん
4.5
人の闇の話こう育てられるとこうなるのかなと考えさせられる。なんとも言えない頭の中の思考が描写されていて引き込まれます。
血の轍
レビュー(698)件
完結・全17巻
押見作品を初めて見たのはこの漫画。最初の方はよくある鬱展開で正直あまり期待していなかったが、滅茶苦茶面白い。絵が、非常に迫力的であり、奇妙な描写がとても上手く、絵だけで感じ取らせる所が素晴らしい。キャラクター達の行動はリアルであるが予想があまりつきにくく、(考えればわかると思うが ベタな行動じゃなく押見作品ならではの行動だと感じる)それにより安堵できる瞬間が無く、どんどん引き込まれてしまう。鬱漫画でよくあるパターンは人間の闇の様な所とにかく出して主人公を追い詰めるというパターンが多いが、この漫画に出てくる吹石というキャラクターは非常に主人公に優しくあたり境遇が似ており唯一の救済措置みたいな人なのだが、それが逆に心が苦しくなってしまう展開になってしまう構成の上手さを感じる。ここまでの話だけでも十分名作と言えるが、この話の決着をどう持っていくかが非常に楽しみ。
오자키
3.5
ずっと気持ち悪い
えぐ
いつか母親になる時が来たら読み返したい居場所である家庭を作るって難しいんだろう見たわよ!は笑った静一が吹石の頭を撫でるシーンが好きだった本当に好きな女の子の髪を撫でてるみたい子供はみんな親の顔色を伺ってしまうわたしにも思い当たるシーンがないこともない身近過ぎる家族の話だし、価値観が根本から揺らぐような漫画とか映画は面白いけどちょっと気持ち悪くなる名越先生の解説が窓を射てすご
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