16世紀、数万人が迫害を受けて死んだ“魔女狩り”。その狂気の時代に魔女と断罪された人々に寄り添い、医療の力で救おうとしたひとりの医師がいた──。精神医学の先駆者でもある実在した医師、ヨーハン・ヴァイヤーを描いた歴史ドラマがついに書籍化!
中世ヨーロッパ。現代医学とは対極の、魔女狩りが常識として行われていた時代。 "常識"ほど、不安定で移ろいやすいものはないでしょう。それが本作を読むと痛いほどわかります。 現代医学の礎の裏には、戦争がありました。失敗無くして成功はありません。 魔女狩りも、精神医学が発達していなかった中世の頃、更年期を迎える中年女性を中心に行われました。 自失状態や錯乱状態にあった彼女たちを「魔女」と呼び、その多くは火あぶりにかけられました。 人は、わからないものには無理やりでも理由をつけて安心したい性分なのでしょう。 そんないわば魔女の烙印をおされた人々を救った実在の医師、ヨーハン・ヴァイヤーの半生を描いた作品。 淡々としたテンションですが、それがかえって小気味良かったです。
by せーふぁ (1046)角川ホラー文庫の同名人気小説(櫛木理宇著)を原作にしたコミカライズ作品。主人公の八神森司は極端な怖がりであるにもかかわらず、困った事に幽霊が「視えてしまう」体質の大学生。片想いしている美少女・こよみのそばにいたいがために、彼女が籍を置いているサークル“オカルト研究会”に不本意ながら森司は入部する。だがその“オカ研”は学生たちの、霊に関する困り事、悩み事、心配事などが次々と持ち込まれる心霊駆け込み寺の様相を呈していた。持ち込まれる案件の相談を聞き、奇怪な心霊現象の謎にせまるべく事件に挑む“オカ研”所属のクセのあるメンバーたち。彼らに引きずられるようにして、いやいやながら行動を共にせざるを得ない森司のかたわらには、思いを寄せるこよみの姿があった。頼りない霊感を駆使して森司は心霊現象の裏に隠された真実をさぐりつつ、こよみを邪悪なモノから守ろうと奮闘するが……。弱気なヒーローとクールビューティーなヒロインの、じれったい恋の行方から目が離せない青春オカルトミステリー。『Nemuki+』連載中の読み切り連作をコミックス化。16ページの描き下ろし作品を収録。