いつか、この日々を忘れたとしても、魔法の言葉が私を生かし続ける。
「プリンセスメゾン」の著者が描く、地方都市に生きる女子高生達の切なくも可愛い青春群像劇。
太眉に悩む寝ぼすけな女子高生・がんちゃんは、幼馴染みの高遠(たかとお)君に密やかな恋をしている。
しかし、彼からほかの女子への恋心を仄めかされて……。
「素直になったら恥かくだけや
私は鋼鉄のバリアで自分の心を守るんや」
地味で平凡な女子達にとって、人生はかくも厳しきもの。
けれど時に、友人の言葉が生涯を照らす魔法に変わることもある。
苦味も優しさも抱き込んだ目映い青春を描く傑作連作集。