僕らはみんな河合荘

宮原るり

3.97

12209

発刊:2011.05.30 〜

完結・全11巻

『僕らはみんな河合荘(1)』巻の書影
『僕らはみんな河合荘(2)』巻の書影
『僕らはみんな河合荘(3)』巻の書影
『僕らはみんな河合荘(4)』巻の書影
『僕らはみんな河合荘(5)』巻の書影
『僕らはみんな河合荘(6)』巻の書影
『僕らはみんな河合荘(7)』巻の書影
『僕らはみんな河合荘(8)』巻の書影
『僕らはみんな河合荘(9)』巻の書影
『僕らはみんな河合荘(10)』巻の書影
『僕らはみんな河合荘(11)』巻の書影
たろんきょうさん、他2人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.97

329件の評価

4.1

11巻まで読みました

親の転勤の都合で下宿で一人暮らしをすることになった男子高校生「宇佐和成」を主役にしたラブコメディ。
なぜか変な人が集まる『河合荘』を舞台に、常識人の宇佐くんが、同居しているあこがれの先輩「河合律」と仲良くなるためガンバる展開です。

登場する人物は皆クセが強いです。
例えば、同居人の「シロさん」は底なしのドMで、誰彼構わず所構わず蔑まれると快楽に身を捩ります。
また、美人OLの「麻弓さん」は、イケメンを観ると節操なく追いかけ回し、幸せなカップルを発見するなり"見敵必殺(サーチ・アンド・デストロイ)"を良しとします。
女子大生の「彩花さん」は、男女関係をもつれさせるのが趣味のサークルクラッシャーで、特殊メイクバリの塗り込みで素顔を秘匿しています。
その他、河合荘の住人以外の人物も、宇佐くんの前に現れる人々は皆、変態だらけで、それらにツッコミをいれながら、超鈍感な律センパイとお近づきになろうとする、宇佐くんの苦難の物語となっています。

回が進むにつれてキャラクターが増えてゆき、基本的にはそれぞれ苦労したり、恋をしたり、ボケたりツッコんだりのドタバタな日々が描かれます。
宇佐と律の関係性は長期間一方通行だったのですが、後半に入りようやく進展するのかと思ったのもつかの間、3歩進んで3歩下がる膠着状態が続き、非常にやきもきさせます。
好きなのに関係性を壊したくないので言えない宇佐くんと、その感情の名前を知らない律の日々は、作中のキャラクターと一緒に、思わず「まだ付き合ってないの!?」とツッコんでしまいたくなります。
ただ、くっついてしまうと話が終わってしまうような気がして、いつしか、作者、読者も含めて、くっついて欲しいけど、まだくっついて欲しくない呪いのようなものを一緒にかけているような気持ちになります。
宇佐くんには非常に申し訳ないところなのですが。

絵は可愛らしく、コマ割りは少女漫画ライクで文字も多めなのですが、読みやすくて毎話中だるみなく、楽しく読めます。
ただ、メインキャラの1人なのですが、麻弓さんはあまりにも自分勝手すぎて個人的にあまり好きではなかったです。
宇佐くんと律センパイがくっつきそうになると現れて、自分勝手な理論で嫌なことを言って二人を引き離そうとしたり、この人自体何をやっているのか不鮮明なのですが、頑張っている他者を貶して引きずり降ろそうとしたり、あんまりなシーンが多いです。
登場キャラはみんなやさしいためか、こいつに天誅がくだされるような回がなかったのが私的には残念でした。

ラスト近辺のラブコメは神がかっていて悶絶ものです。
最終話後も後日談が数話あり、しみじみとさせられました。
完成度の高い名ラブコメ作品だと思います。

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