2016年11月17日発売
1巻
「恋っていうんですか? そういう境地」経営難の小さな印刷会社を営む若き2代目社長カズシは、工員のノボルが機械で指を切断して以来、数奇な運命に呑まれていく。少年時代の封印された記憶がフラッシュバックするなか、謎多き魔性の女・ミツコと出会い……。様々な伏線がダイナミックに収斂していく松尾スズキのストーリーと、繊細かつ妖艶な山本直樹の筆致が融合するコラボレーション。傑作コミック、待望の新装・新編集版。【目次】#1 世界はひとつの舞台、人間は男も女もみな役者。#2 どんなことでも来るなら来るがいい。どんなに荒れた嵐の日でも時は流れる。#3 恋とは何?恋とは明日のものではない。今が楽しいのなら今笑えばいい。先のことなど知るものはない。#4 君を夏の一日にたとえようか。君はさらに美しく、さらに穏やかだ。#5 前兆など気にするものか。たった一羽の雀が落ちるのにも、神の特別な摂理がある。……覚悟がすべてなのだ。#6 この世の営みの一切が、なんと浅ましく、忌まわしく、味気なく、無意味なものに思えることか!#7 芝居はしまいまでやらせてくれ。