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野村美月高坂りと
3.48
1005
新刊通知
発刊:2009.04.24 〜
完結・全3巻
8件の評価
うにたべたい
4.6
ファミ通文庫の同名のライトノベルのコミカライズ一作目。ちなみに"文学少女"シリーズのコミカライズは本作と次回作の「飢え渇く幽霊」までとなっています。高校2年生の男子高校生「井上心葉」は、ひょんなことで文芸部部長の先輩「天野遠子」が、物語を食べている場面に遭遇してしまう。秘密保持のため文学部に強制入部させられた心葉は、文芸部の活動という名目で毎日遠子におやつ(物語)を書くことを強いられていたのですが、そんなある日、遠子が勝手に設置していた相談ポストを見た「竹田千愛」に恋愛相談を受ける。仕方なく千愛のため、代理にラブレターを執筆していた心葉だったが、千愛の想い人である"愁二先輩"が存在していないのではないかということに気づいて、という展開です。内容は原作準拠で、原作読了済みであればコミックで改めて読む必要はないかもしれません。ちなみに作画も竹岡美穂さんのきれいな挿絵をうまく再現できています。良コミカライズと思いました。"文学少女"シリーズは各話実在の文学作品が題材なっていて、文学部に持ち込まれた事件を"文学少女"である天野遠子が、推理するのではなく『想像』することで物語を解決に導く展開となっています。作中には天野遠子の文学のうんちくや、おいしかった文学作品の感想が(隙あらば)語られるのですが、コミカライズでもそこは割愛されず、ギャリコの、漱石の、文学作品の魅力をうっとりと語る遠子先輩の魅力は健在でした。全3巻なので読み返すには手軽でいいかもです。ただ、コミカライズが次作までなのが残念ですね。
れとれとさん
4.0
文学少女と名乗り、文字の書いた紙を主食とする少女・透子とかつて天才小説家と呼ばれた少年・心葉が出会い、とある事件に巻き込まれていく。太宰治の「人間失格」を模した切ない事件を上手く描き上げており、人間の感情の儚さ・もろさを感じながら読み進めることができる。作画も繊細で、作品の空気感に非常にマッチしている。現実世界と悲痛な叫び声の相対する感じがものすごくゾクッとする。
シン
5.0
原作小説も抜群に良く、何度見てもその人生を問う奥深い内容に飽きません。これ以上ないほどマッチした作画で再現されています!
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