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白山宣之
3.40
37
新刊通知
発刊:2013.01.12 〜
既刊1巻
3件の評価
山形
4.0
とにかく絵がうますぎる。無駄なく正確無比なスクリートーン捌きに圧倒されるばかり。また、日常のドラマは淡々とした作品ながら、登場人物の心情が錯綜する様や物思いに耽る様を描く。時代劇ものも得意としていることがわかるが日本映画的な構図や描写を見ることができる。大友克洋や今敏の交流もあり、2人とも時代劇ものを描いている。特に大友克洋と白山宣之の親交は深く、よく2人で映画の話をしたという。よく好んだという日本映画の影響を強く感じる作品たちが素晴らしい。
寸々
4.5
不世出としか言いようがない作家。この一冊だけでも作風の幅に驚く。「陽子のいる風景」主人公・陽子を通して描かれる"陽子のいる風景"、最後の1ページで父視点になった瞬間にグッと引き込まれる。「Picnic」百姓視点での合戦、「戦争なんざ大っ嫌ェだ」というセリフが平和さとくだらなさを帯びて滑稽に映る。ただしお仕置き描写は結構怖い。柱に縛り付けられて糞尿垂れ漏らし、顔はボコボコ。「大力伝」は山本おさむが語る白山像が補助線となる。安部慎一・鈴木翁二・高野文子・谷口ジローらの寄稿、表紙は大友克洋。"その頃見た「エクソシスト」が話のネタで、次は絶対ホラーをやるぞと言い、「童夢」のアイディアを話したような気がします。"(大友克洋)"彼はあまりにも時々、しかもあちこちに発表をするから読者も大変である。" "読者だけでなく、漫画業界人からも彼はこぼれようとしていた。"(山本おさむ)
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