島耕作のアジア新世紀伝

弘兼憲史

3.12

239

発刊:2016.05.23 〜

既刊1巻

『島耕作のアジア新世紀伝(1)』巻の書影
うにたべたいさんが読んでいます

あらすじストーリー紹介

日本の電機メーカー・テコット会長の島耕作(しま・こうさく)は人工知能“AI”を搭載した自動運転車の開発をすべく、社内ベンチャーを立ち上げた。世界有数の企業が挑む、新たな“産業革命”。そこに蠢く戦略や駆け引きとは? 2016年正月にNHK BS1にて放映された「島耕作のアジア新世紀伝」にオリジナルストーリーを加えコミック化。2013年からNHK BS1にて放映された「島耕作のアジア立志伝」漫画版も同時収録。

この漫画の詳細情報

出版社
はじめての方はこちら

この漫画のレビュー

一覧
5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.12

1件の評価

4.4

1巻まで読みました

島耕作シリーズの番外編的作品。
NHKで放映された同名のドキュメンタリーをコミカライズした作品で、島耕作の時系列的には"会長島耕作"内のできごととなります。
掲題の『島耕作のアジア新世紀伝』と、『島耕作のアジア立志伝』の2作が収録されています。
ちなみにNHKのドキュメンタリー番組としては、『島耕作のアジア立志伝』がメインで、『新世紀伝』はそのスピンオフという位置づけですね。

『島耕作のアジア新世紀伝』は、全6話の短いエピソードです。
テコット会長の島耕作は、世界中で産業革命に似たムーブメントが発生していることを感じ取る。
日本が世界から取り残されることを懸念し、AIを搭載した完全自動運転車を開発すべく、社内ベンチャーを立ち上げる。
海外大手IT企業と手を組むため、島耕作は、インドの天才的頭脳を持つ少年の元に訪れるという展開です。

非常に島耕作らしい、金額やビジネスではなく、心で対話するストーリーとなっています。
山あり谷ありしてなんとかいい流れに持ってゆくのですが、ストーリーが中途半端なところでぷっつり終わります。
一応、会長として行動できる範囲のところまで行い、後はベンチャー企業の社長に引き渡す終わり方となるのですが、役者が出揃い、これからというところで終了した感じがあり、ビジネスの行方と、それによって日本が、あるいはアジアが、世界がどう変わっていったのか、見ていたかったと思いました。

『島耕作のアジア立志伝』は、島耕作が、アジア各国のカリスマ経営者たちと出会い、対話する内容です。
各話でそれぞれ異なる経営者との対話が描かれる一話完結型の作品で、対話のシチュエーションも内容も様々です。
NHK放映版では第4期まで放映されていますが、コミカライズは1期の5話のみとなっています。

相手はタイのCEO"タニン・チャラワノン"や、ハイアールの"張瑞敏"など、アジアを代表する経営者たちで、彼ら自身がコミカライズされて島耕作とマンガ内で対話するのは、はっきり言ってわけがわからないくらいすごいと思います。
アジアの実業家たちと対等の目線で会話できる島耕作も大物と思いました。
世界規模の実業界を垣間見える名作です。

過去の島耕作シリーズを知らなくても楽しめるとは思いますが、各国の要人と対等に会話できる島耕作とはなにものか知っていないと十分に楽しめないと思います。
また、各話とも島耕作の妻・大町久美子や、国分社長、秘書の萌縁等も登場します。
そのため、過去の島耕作シリーズも併せて読んでおくことをおすすめします。

この漫画を読んだ人におすすめ

Loading ...
Loading ...