うにたべたい
4.2
すっごい線が太くて展開の熱いバトル漫画です。最初は絵が荒くて読むのがしんどい感じですが、割と序盤でそれが味になってきました。とにかくキャラクターのドアップ、絶叫シーン、それとバトル漫画なので当然ですが、格闘シーンが多いです。熱い展開の応酬で、むしろストーリーなんてあったっけレベルでひたすらわーわーしています。ストリートファイトが舞台です。主人公の相川摩季は、亡き母より幼少の頃から体操の指導を受けており、180cmを超える長身から体操選手の道を諦めざるを得なくなったという経緯があり、その人並み外れた身体能力から繰り出される格闘スタイルからエアマスターと呼ばれます。戦いの遍歴を重ねてより強い相手に会いに行く、彼女の戦いの日々を描いたストーリーとなっています。現代社会で繰り広げられるストリートファイトが舞台で、戦いは殴り合いぶつかり合いが主体です。気を飛ばすような技はなく、基本的に能力バトルもありませんが、この手の漫画にはありがちなところで、だんだんインフレしてきて、敵が超能力まがいの技を使い出すので、そのあたりはバトル漫画の宿命と飲み込む必要があります。ただ、序盤から終盤まで、それどころか、同作者の前作「谷仮面」と次回作「ハチワンダイバー」も含め、一貫して勢いは共通しているので、バトルがインフレ化して人間離れしてきてもあまり違和感なく読めます。結局のところ、肉体同士のぶつかり合いであり、全身全霊を拳にかけて相手にぶつかる展開が最終回まで続きます。一方で、戦う理由については非常に希薄です。敵は悪人というわけではなく、中盤の不良とのバトルやプロレス編は一応、戦う理由付けのようなものはありましたが、後半はもう戦いたいから戦うで戦っていて、その戦いに怒りはこもっておらず、かといってスポーツマンシップなんてものとは無縁。一体何故戦っているのかというと、ただ、強いやつと戦いたいからなんていう、格闘家みたいなことが行動原理です。ただ、前にも書いた通り、本作に関してはストーリーなんてあってないようなもので、戦闘相手のプロフィールすら説明ないまま、対戦相手としてのみキャラクターが存在しているため、戦う理由とか読んでいると必要なんだっけ?てなります。いや、理由なしにあれだけ他人をボコボコにできるってどうなのって話な気もしますが。序盤に出てきたキャラも使い捨てずに終盤まで出てきて、なおかつ、サブキャラ同士でもぶつかりあうのも本作の魅力だと思います。ちなみに個人的ベストバウトは金次郎vsサンパギータ・カイです。
エアマスター
レビュー(80)件
完結・全28巻