文庫版 じゃりン子チエ番外篇

はるき悦巳

3.05

180

発刊:1997.08.28 〜

既刊1巻

『文庫版  じゃりン子チエ番外篇(1)』巻の書影
うにたべたいさんが読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.05

1件の評価

3.6

1巻まで読みました

じゃりン子チエに登場するチエの飼い猫「小鉄」を主人公にしたスピンオフ短編集。
1980年から88年にかけて描かれた11作の作品が収録されています。
最初の作品から最後の作品間で8年以上経過しているため、最初と最後の作品で絵柄が違います。
この8年間はちょうどタッチが変遷するいいタイミングのようで、作品を読み進めるたび、はるき悦巳氏の絵柄が少しずつ変わっていくのがよく分かります。
本書のサブタイトルが「どらン猫小鉄奮戦記」となっている通り、全作品小鉄が主人公です。
小鉄が主人公のスピンオフというと、小鉄が竹本家に来る前の話を描いた「どらン猫小鉄」が想起されますが、本作では小鉄は既にチエの飼い猫になっており、チエやテツ、ジュニアなども作中登場します。
本編の設定、世界観を知っていることが前提となるため、本作を読む前にじゃりン子チエ本編を読んでおく必要はあると思います。

猫が主人公ですが、よくある可愛さを売りにした猫まんがとは雲泥の差で、売られたり殺されたり、人の世よりも酷い世界を舞台にした鉄火な作品集となっています。
面白さでいうと、じゃりン子チエ本編の方が断然面白いです。
本作はあくまでも本編の箸休めの番外篇、それを集めたものなので、本編のファンサービス、ボーナストラックのようなものだと思います。
じゃりン子チエは終わったけど、またあの世界が読める、そういう意味で非常に楽しく読めました。
本編読了後に興味があれば、おすすめです。

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