1995年02月01日発売
1巻
本の内容
「MW」を全世界にばらまくため、次々と罪を重ねてゆく男と、それを阻止しようとする神父。愛し合いながらも、彼らは闘わねばならない。作者には珍しいピカレスク物が大迫力で描ききられる。
第1巻では、結城と賀来の因縁、そして結城の悪行を、「MW」を開発した者への復讐とみなした賀来が、結城の手助けをする様子が描かれる。
息子を誘拐され、身代金を持ってきた中年男が、誘拐犯にアジトへと連れ去られてゆく。そこでは、中年男の息子はすでに殺されており、怒り心頭の中年男も殺害されてしまう。誘拐犯の名は結城美知夫、そして殺された中年男は、銀行員である彼の客だったのだ。その後、結城は教会へ立ち寄り懺悔をする。彼の話を聞く神父の賀来は、結城とは古い仲であり、結城に悪行をやめさせようとしてはいるが、悪魔的な結城の魅力の前に屈服させられてしまう(第1話)。