好きになるひと 高橋しん初期短編集完全版

高橋しん

3.39

290

既刊1巻

『好きになるひと 高橋しん初期短編集完全版(1)』巻の書影
うにたべたいさんが読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.39

3件の評価

4.6

1巻まで読みました

高橋しんの初期の短編をセルフリメイクした短編集。
いいひとより前に描いた作品をいいひと連載後に描き直したもののため、最終兵器彼女やきみのカケラのようなSF色はなく、会社や学校で起きる一般的の人々のちょっとした恋愛ドラマが描かれた作品集となっています(内、1作だけは恋愛要素もなし)。

収録作品それぞれの感想は以下の5編。

・世界で一番近い島
端的にいうと、会社の受付嬢が趣味のジョギングをするだけの話です。
面白いです。文章化が難しいのですが、ただのOL、ジョギング、ひとり語りでもドラマがあり、そして感動があるんだなぁという感じ。
掲題の世界で一番近い島にもジョギングシューズで行きます。読んでいて、走りたくなる作品です。

・TWO HEARTS
新人教育を任された事務職OLと、新入社員の話。
話の中では女性事務員は雑務だけやらせればいいが罷り通っていて、すごく時代錯誤な話だと感じました。
私が努めている会社はこんな風潮は無いのですが、外資だから?一般的な企業では現代でもこんなものなのでしょうか?
話はすごく好きなのですが、舞台となっている会社の雰囲気が原始時代なのが気になりました。

・ANCHOR
高校駅伝の、タイトル通りアンカーの話です。
6位入賞を狙っていた高校駅伝のチームが、5区でトップに立ち、小心者のアンカーが渡されるタスキの重さに苦しむ話。
走り出すまでの葛藤という、元箱根の走者だった作者だからこそ描けるテーマだと思いました。

・歩いていこう。
事業団のランナーとその恋人の看護婦の女の子の話。
本短編集内では後期の作品で、いいひとの直前であるためか、二人のために全体を巻き込んだ感じのオチがとてもいいひとライクです。

・好きになるひと
個人的には5編の中で一番お気に入り。
あこがれの先輩に近づくために入った陸上部で落ちこぼれながら、先輩を応援する女の子の話。
ノートの落書きのようなスタイルになっていて、コマ割りがほとんど無く、ノートを模したページに線画でお話が描かれています。
作者の紹介文にもあるのですが、絵本のように読めます。
読み返したとき、学生の頃、本作に憧れて、授業中にノートにマンガを描いていたのを思い出しました。

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