8巻
柳生宗矩一派の手から爺を救い出すことに成功したあずみ。なんとか危機を脱した二人は、武蔵国・川越にある喜多院を目指していた。この喜多院という寺は、徳川家康のブレーンである天海が住職を務めたこともある名刹。しかも、この寺のある川越からは爺の故郷も近く、柳生宗矩一派から命を狙われているあずみと爺が身を隠すには絶好の場所なのだ。その喜多院へと向かう道すがら、爺はあずみに「二人で静かに暮らしてゆこう…」と語る。あずみは、爺の言葉に違和感を感じつつも、これからの暮らしに期待を抱いていた。そんな爺とあずみが、ある橋を渡っているところに突然、柳生宗矩一派の追手が現われる。その瞬間、爺はあずみに「おまえはどこまでも生きて生き抜け!!」と言うや川に投げ込むのだった!!……