この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.78

1210件の評価

4.5

37巻まで読みました

電車にはねられたはずの高校生が、気づけば黒い大きな玉のおいてある部屋に導かれ、その玉・GANTZに言われるまま"星人"と戦うことになるというSFアクション漫画。
その部屋には、直前に死んだはずの人々が集められていて、黒いバトルスーツと光線銃を持って戦いの場に転送されます。
転送先は基本的に関東圏内で、時には幕張の博物館や池袋など、見知った場所が登場します。
そこで、基本的に一般人には見えない形で、GANTZメンバーと星人が死闘を繰り広げる展開です。

中盤までは星人との戦いが繰り返され、星人たちにはボスがいてそれぞれに点数が設定されています。
点数が百点になると蘇ることができるなどの特典があるという、ゲームのような設定となっています。
星人も特徴的で、仁王像のような見た目をしたものや恐竜のような姿をしているものがおり、絶望的に強い星人たちをスーツだけ渡された一般人が、殺されながら戦うというストーリーです。
なんとか数体倒したとしても回によっては強力な星人たちが集団で現れ、無惨に殺されていきます。
星人が倒されたシーンもですが、臓物撒き散らしながら人体が切断されたり、なんの前触れもなく現れた化物に大勢の人々が殺戮されるなど、結構グロいシーンがあります。
ただ、グロさを売りにした作品ではなく、そんな残酷無比な侵略者に普通の高校生「玄野計」が立ち向かっていく、普通の高校生がヒーローになる姿を描いた作品だと思います。

中盤までは星人との戦いですが、途中から謎の吸血鬼が現れ状況を引っ掻き回します。
また、玄野計の弟・アキラが吸血鬼になった描写があるのですが、よくわからないうちに「カタストロフィ」が始まり、活かしきれなかった感じがありました。
ただ、全体的にテンポがよく、中だるみなく、巻数も長いですが一気に読めます。
ラストはネット上では賛否ありますが、個人的には感涙ものでした。絵もきれいで、話作りも設定も非常に良く、エンタメ性のある傑作です。
アニメ化、ゲーム化、映画化などのメディアミックスもしていますが、原作のマンガが一番おもしろいと思います。
各戦い毎に語れる部分があり、是非読んでほしい名作です。

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