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大石浩二
3.10
884
新刊通知
発刊:2006.08.04 〜
完結・全5巻
17件の評価
うにたべたい
2.9
週刊少年ジャンプで掲載されていたギャグ漫画。基本的に四コマ漫画形式になっていて、超個性的で変態的なキャラクターたちの、キレの悪いおバカな日常を描いた内容です。キャラクターたちは、メゾン・ド・ペンギンというペンギンが管理人を務めるマンションに住んでいるという設定です。ただし、同じマンションに住んでいるということについて、それを生かしたような話はほぼなく、私自身、先ほどWikipediaを読むまでその設定を忘れていました。作者は、後に『いぬまるだしっ』で二塁打ほどのヒットを飛ばし、アイドルとの結婚まで果たした大石浩二氏。いぬまるだしっでは、常に丸出しの園児、いぬまるくんがキレッキレのダンスを繰り出すシュールギャグですが、本作は比較するととてもヌルいです。全5巻の内、1巻から4巻は妙に薄いのに、繰り返される天丼ギャグと安易な下ネタ、そして微妙なエロで、一巻の半分くらいでお腹いっぱいになります。微妙なエロでうっかり興奮してしまったのはシークレットですね。大石浩二の初連載作品ということもあって、絵は安定しておらず、ギャグも落ちがないままシュールに終わることも少なくないです。内輪ネタも多く、大石浩二の近況報告のようになっているとこも感じました。一方で、そういうことが違和感なく作品内でできる、非情に自由なマンガだと思います。作中に続きが表示される、本当に読み取り可能なQRコードを乗せたり、作中に登場するブログが、過去大石浩二でやっていた本当にあるものだったり、今に通じる革新的な取り組みも行われています。後期にはキャラクターランキングを行い、低ランク者はリストラするという大胆な企画もやっていました。また、登場キャラクターは、今出すと結構際どいキャラも多く、常にブリーフ姿で鼻水を垂らしているバカ彦くんや、少年誌ギリギリアウトの発言が飛び出すエロ委員長やいとり先生なんかは、今のジャンプでは結構難しい気がします。そのあたり、いぬまるだしっでたまこ先生も嘆いたのですが、表現が制限されると描きづらくなり文化が衰退する一端となりうりますね。ただ、おもしろいかは別問題だと思います。本作は面白かったかというと、ぶっちゃけたところ真顔で読めるギャグ漫画でした。
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