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江川達也
3.24
2587
新刊通知
完結・全21巻
43件の評価
ワシ
3.0
1〜4、8〜14、18、20、21がない
うにたべたい
4.2
魔法の呪文「トッテモコマッタンガー」を偶然の一致で唱えてしまい、失敗ばかりの魔法使い「タルルート」を呼び出してしまった小学生「江戸城本丸」が主人公。次の話に続くこともありますが基本的に一話完結型のギャグ漫画です。作者の江川達也はいろいろ批判の声が多い人物ですが、本作を読んでいるとあの江川達也がこれほど高レベルの作画で、しかも週刊連載を何年も続けていたなんて信じられない思いがします。本作は絵こそ荒いですが力強く、一コマ一コマに勢いがあって読んでいてすごく楽しい作品でした。氏の最近の作品や言動から批判する気持ちは十分分かるのですが、本作については紛れなく名作です。本作はドラえもんへのアンチテーゼを謳っていたが、結局は模倣に終わったと作者は自己評価しています。ですが、ドラえもんへのアンチテーゼと言われると納得する部分が多いです。確かに話の展開は似ていて、のび太やジャイアン、スネ夫、しずかちゃんポジションと言えるキャラクターが登場するのですが、本丸はのび太くんと違い、タルの不思議な魔法の力を使って勝利するのではなく、魔法の力で特訓をして、努力に努力を重ねて苦手を克服し、勝ってしまう、そして人として大きく成長する物語となっています。少年誌らしからぬエロ展開が多いのも特徴の一つです。後発のジャンプ漫画に比べるとぬるい展開ではあるのですが、女の子が体を洗うタオルに憑依してしまう、魔法のメガネで服が透けて見えるなど、当時の小学生男子にはドキドキの展開が多かったです。ネタバレはしたくないので細かく書きませんが、最終回直前の展開がかなり熱く、少年誌らしい燃える展開でした。ラストは打ち切りだそうなのですが、それを感じさせない余韻を残した終わり方になっています。大変きれいなスッキリとした、そしてタルルートらしい良い最終回だと感じました。本作を読むと、もう本当に最近の江川達也はどうなってしまったのかと思います。本作は現在の氏が想像できないほどハイクオリティーでメッセージ性に溢れ、熱い、素晴らしい作品です。
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