この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.02

7件の評価

3.8

3巻まで読みました

初島電気産業に入社し、課長、部長、取締役、そして専務、常務、社長まで上り詰めたサラリーマン島耕作。
出世街道を歩んできた彼の次なるポジションとして、本作ではまさかの"騎士団長"を拝命します。

もちろん、島耕作シリーズの本編ではなく、スピンオフです。
女性向けの月刊マンガ雑記『コミックZERO-SUM』で連載されていた作品で、島耕作が王国騎士団に異世界転生し、王国を脅かす敵と戦う内容です。
島耕作"に"異世界転生する作品は過去にありましたが (転生したら島耕作だった件)、本作は島耕作"が"異世界転生してしまう展開となります。

中沢社長に部長昇進を打診された夜、1人で酒を飲んでいた島耕作は、気がついたら異世界転生していたという展開です。
ファーストターフ王国という中世ヨーロッパ風の異世界に、トマベチ王に使える王国騎士団の一員というポジションで転生してしまった島耕作は、最初は戸惑っていましたが、出向したと思ってそこで騎士団として勤める決心をします。
異世界転生ものですが、島耕作にはチートなユニークスキルは与えられておらず、"島耕作"というスキルを持って状況を乗り切ります。
一応、剣と魔法の世界で、スライムやドワーフなどが登場しますが、戦闘よりも取引や交渉がメインです。
島耕作らしい誠実さと、相手の話を聞く能力が役に立っており、異世界転生なのに、リアルなビジネススキルが活用されます。
ただ、本作でも、ちゃんと異世界ハーレムを築いており、スキル・島耕作は本編でも女性を引き寄せるスキルだったため、そういう意味では、チートスキルで異世界ハーレムな異世界転生ものらしい側面もある作品だと思います。

なお、展開は島耕作本編をなぞった部分があります。
島耕作本編を模したキャラも多く登場し、課長時代の社長・苫米地や、福田敬三や大泉裕介、今野輝常、中沢喜一、そして学生時代からライバルである親友だった樫村健三のようなキャラが登場します。
大町久美子を始め、チャコママや高市千鶴などなど、島耕作シリーズを読んでいればおなじみのキャラがガッツリ登場し、島耕作のエピソードも絡んでくるので、本作を読む前に社長までの島耕作を読んでおいた方が楽しめます。
本編を知っている方は、大泉や中沢、樫村の元気な姿が見られたというだけで感動できると思います。

おもしろかったですが、始まりが唐突で、ラストもうやむやな感じで終わります。
結局、本編の島耕作とどういう関係だったのかなどの説明がなく、スッキリしないところがありました。
ただ、本作は基本的には島耕作を読んだことがある方向けのお祭り的なところがあり、島耕作好きの方は作中で使われる島耕作の名言やエピソードを読んでニヤリとできると思います。

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