今夜は月が綺麗ですが、とりあえず死ね -last-

榊原宗々要マジュロ

3.23

1805

発刊:2019.08.16 〜

完結・全5巻

『今夜は月が綺麗ですが、とりあえず死ね -last-(1)』巻の書影
『今夜は月が綺麗ですが、とりあえず死ね -last-(2)』巻の書影
『今夜は月が綺麗ですが、とりあえず死ね -last-(3)』巻の書影
『今夜は月が綺麗ですが、とりあえず死ね -last-(4)』巻の書影
『今夜は月が綺麗ですが、とりあえず死ね -last-(5)』巻の書影
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この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.23

27件の評価

3.4

5巻まで読みました

"今夜は月が綺麗ですが、とりあえず死ね"の続編。
前作のクライマックス部分だけをタイトルだけ変えたような感じです。
そのため、前作から読んでおく必要があります。

前作ラストで、愛している相手に殺意を抱いてしまう病「ID」をコントルールするという共通の目的の元、『ルーディメント』と『CID』は手を組みます。
元々対立していた組織であったため、メンバーの胸中は穏やかではなく、わだかまりが生じている。
一方で、2つが合わさった組織に狙われている「花園魅香」と、彼女と両思いだった「神城卓」の2人は、一緒に温泉街に旅行をします。
一見して普通のカップルに見える二人なのですが、卓は、魅香の傍にいることで殺意が増してきていることを感じていて、そのうち、十分な力を身につけることができたら、魅香を殺すことを考えている、という展開です。

相変わらず展開は唐突です。
前作ではそれでもなんとかついていけたのですが、正直なところ本作は、何がどうしてそうなったのか、意味がわからなくなったというのが正直なところです。
恐らく、丁寧に読み解けば整合性が取れていると思うのですが、仲間同士だったキャラが殺し合うことになった理由や、IDにも感染していないどちらかというと一般人だったキャラが、異能とも言えるような力をもってしまった理由など、読んでいてよくわかないところが多々ありました。
ラストも、"取り返しがつかない"と説明されていたことが、いつの間にかクリアになっていて、非常にご都合主義的な終わり方だったように思います。
最終的には登場人物のほぼ全員が神城卓、花園魅香に敵対する存在になっていて、敵対する理由もよくわからないまま、とにかくバトルメインのストーリーになっていたと感じました。

ただ、それであっても、私的には、前作より本作の方が面白かったです。
話が進む毎に方向性がぶれていた前作に比較すると、本作は、異能者バトルものに近い雰囲気になっていて、シンプルに個性的なキャラ同士のバトルを楽しめる作品だと思います。
各キャラに独自のポジションとキャラクター性があって、キャラ同士の掛け合いを含めて楽しめました。
個人的にはストーリーを楽しむ作品ではないと思いましたが、中二的な芳ばしさ漂う作風は前作同様なので、そういう雰囲気の作品が好きな方にもおすすめです。

ただ、前作以上にストーリーがわかりにくいので、ちゃんと読むと結構疲れると思います。
前作を読んで悪い印象を受けなかった方には本作も読んでほしいですが、ダメだった方は本作も難しいと思います。

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