水は海に向かって流れる

文学的！妙な空気感。

主人公の男子高校生が、思わず直面する事になった、自分の父親の裏切り。…10年も前の事だし…関係者はみんな、今は平和に生きてるし…
でも知ったからには何もなかった事には出来ない。そして、みんなもやっぱり、忘れた訳じゃ無かったのだった。

重くなりがちなドラマなのに要所要所で笑うのは、絶妙な小ネタと叔父さんのキャラのおかげかな「若い頃の黒歴史は骨を丈夫にする」←名言！

この作風で不倫がどうこうという話をやるのがいまいちわからない。吹き出しの配置でキャラクター同士の距離感を演出するのがうまい。

列島さんは何よりもセリフ回しと雰囲気が好きなんですが....現実感のある雰囲気に起こる非日常という絶妙なアンバランス感が前作から大好きでね！
ぬるぬるっと話が進行しながら、終わるとああ、先が気になるなあと、ゆったり先を楽しみにできそうな、これからが楽しみな作品です

初めて読む作者さんでした。表紙に惹かれ読んでみました。内容は意外に複雑な人間関係が綴られていますが、優しい雰囲気の絵が中和してくれます。線は淡すぎず柔らかい。日常的な良いマッタリ感が出てます。所々 ジブリのパロディなどの細かいネタも笑いを誘います(^ ^)