tomoki
4.2
ブタのような尻尾がオシリに生えた不思議な体の男の子と、そんな彼に恋した女の子の10年を巡るラブストーリー。出だしでハッピーエンドが待ってることは分かるのですが、それを知っててもそこまでの過程にドキドキしてしまう。尻尾ということで、ちょっとファンタジー味のある設定に見えますが、特別な体を持って生まれたことでまわりから偏見の目で見られたり差別される、という実際の世の中においても形は違えど存在する、同質の苦しみや悩みを題材にしています。たしかに重ための内容ではありますが、絶妙なコメディタッチと佐原ミズ先生の流石の美しい絵柄に手を引かれ、読み味は苦しいものではありません。思春期から大人への階段を上っていく登場人物たちの繊細な心の揺れ動きを感じれる良作です。
尾かしら付き。
レビュー(24)件
既刊4巻