せふぁ
5.0
感情的で暴力に訴える父、家を出ることもなく只々我慢をする母、そして自分以外無関心の兄。主人公の花はそんな家庭に嫌気がさし、「もうここに居たくない」と強く思ったとき、彼女は透明人間になりました。そして中学3年生のある日、透明になれる力を使って父を殺してしまいます。次年度、高校生になった花は一人暮らしを始めました。線が細くて可愛い絵柄、リリカルで行間から読む者に訴える作風。はじめから終わりまでモノクロな雰囲気、時折挟まれる"普通"の学生生活。完全に個人的な趣味ですが満点です。ちょっとした小説を読み終えたかのような読後感。本作は、花が「父を殺してすぐ自首しなかった理由を見つけ、自首するに値する人間になれたとき」終わりを迎えます。ただひたすら花の心の動きにフォーカスし続けた先に見える景色、、泣けました。
透明人間の骨
レビュー(71)件
完結・全4巻