島耕作の事件簿

弘兼憲史樹林伸

3.32

568

発刊:2018.01.23 〜

完結・全1巻

『島耕作の事件簿(1)』巻の書影
うにたべたいさんが読んでいます

あらすじストーリー紹介

家電メーカー・初芝電産の課長、島耕作。「いやな仕事で偉くなるより 好きな仕事で犬のように働きたいさ」社内では派閥に属さず、いつだって仕事に熱い男だった。バブルが弾ける直前の11月。「ねえ うちでワイン飲まない? すぐ近くなの」離婚や友人の死で心に空いた穴を埋めたい――それだけだった。「たった一夜の関係だと思ったのに」愛欲と金、そして権力が絡み合った巨悪事件に島は巻き込まれ…!?

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この漫画のレビュー

一覧
5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.32

7件の評価

3.9

1巻まで読みました

課長島耕作のスピンオフ。
見知らぬ部屋で全裸で目覚めた島耕作は、隣に寝ている女性の絞殺死体を発見する。
慌てて警察に電話をしようとする島だったが、出頭前に身の潔白を証明する必要を感じたため、先に私立探偵の木暮久作に連絡を取る。
そんな中、女性宅を訪れた女性の妹「若槻美緒」と共に、真犯人を探すべく逃亡するストーリーです。

タイトルの通りのミステリー作品で、原作も『金田一少年の事件簿』を手掛ける樹林伸(天樹征丸)氏です。
雑誌の35周年企画として描かれていて、全一巻で完結しています。

殺害されるのは一人ではなく、連続殺人になっていること、意外な犯人がトリックを用いて殺人を行っていることなど、金田一っぽさがあります。
追われる身でありながら、比較的自由に行動し、結果的に会社に迷惑をかけずにことを収めるに至っているあたり、とてもうまいと思いました。
ビジネスを重視した普段の島耕作のような作品とは毛色がまったく異なる作品ですが、本作は本作でとても楽しめました。

なお、基本的な骨子は殺人事件の真犯人の調査ですが、1987年のニューヨーク株式の大暴落(ブラックマンデー)や、六本木の再建計画等が事件に密接に関わっていて、島耕作同様、社会派なところもあります。
完全なるフィクションではなく、その時代を舞台にした社会派ミステリー的な読み応えがあり、松本清張や宮部みゆきファンにもおすすめです。

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