オトメの帝国

「奇跡は毎日起きている」。
無限に繰り返すありふれた風景のかけがえのない美しさ。
そこに君がいるからだ。
そのことを、手を変え品を変え、何度でも何度でも描き出すから、それをもって、このマンガは恋愛マンガなのだと思う。

何か良いセリフを引用しようとすると気付くのが、このマンガってあまりキメゼリフめいたものはなかったりする。
ただ、何でもないセリフがすごい。
「昨日Mステ見た？」
というようなセリフから立ち上がる情感の豊潤さ。
毛づくろい的な当たり前の言葉と胸の奥の秘密が、絶妙な緊張感で結ばれる。
本物の崇高さは、美は、摘む日々の中にふいに顔を出す。
そう、かけがえのないものとは、ありふれたもののことである。

　ただのお色気キャッキャ漫画だと思ってたら次第に色気が盛り上がり、映像的に綺麗になっていく。それでもラブコメ感は残ってる。
　ただのお色気ラブコメディの域を出てるか否かは個人の価値観次第だと思うが、個人的には官能的漫画と思う。

「記号」ではなく、ちゃんと「生きてる」リアル感ある女子高生たちの面白かる〜い群像劇。
絵がめちゃエロかわ、なのに会話が軽妙でエロ過ぎず、ひとつひとつの話が短いので、サッと読める青春ギャグ漫画としても面白い！！

欲をいえば、もう少しエロを控えめにして、ギャグを増やして欲しいかなー