この物語は2つの軸で進行します。1つは惑星ソラリスに存在するプラズマ状の「海」との接触。2つめは「海」がステーションに送り込んできた"ゲスト"と呼ばれるものとの対話です。 海は眠っている間に人間の記憶の痕跡を探り、未解決の隠された葛藤を実体化し、送り込みます。 主人公の"ゲスト"であるハリーも彼の隠された記憶の断片が再構成されたものであり、彼らは否応なく未解決の葛藤という自らの意識に直面させられます。 再生したハリーは彼自身の後悔や良心を形象化したものであり、彼を常に責め苛み、強制的に葛藤を想起させる存在に他なりません。 惑星ソラリスでの「海」との接触は、結果として人間自身の内なる未知との出会いを齎すことになりました。ソラリスという未知を研究してきた人類は、自らの内面に存在する未知と遭遇することなった、というのがこの作品の序盤の展開となります。 そして、複製のハリーは自己犠牲という形で主人公への変わらぬ愛を貫くことになります。複製体はソラリスでしか存在することができないため、2人で一緒に暮らすということは主人公が故郷に帰ることができずに、一生良心の呵責に苦しみ続けるということを意味します。 悔恨と郷愁の狭間で苦悩し葛藤する主人公を理解した複製のハリーは自ら進んで永久に姿を消すことを決意しました。 ここまでの物語から複製のハリーは自己のアイデンティティ危機に直面し、主人公も同様にアイデンティティ危機に直面することがわかります。そもそも複製のハリーは主人公の記憶を投影された鏡像だったということがここで思い出されるという流れです。 そして物語終盤に主人公は同僚のスナウトと惑星ソラリスと神についての議論を交わします。 2人が惑星ソラリスについて結論付けたことを考えると、愛や赦しが人間にとって何ものにも代え難い貴重な価値であるとしても、宇宙はそれに無関心であり、人間の理性では捉え難い絶対的な他者として存在しているということです。 人間らしさの本質にこだわりつつ、自己の意識と向き合わされた人間の内なる旅を描いた作品でした。楽しかったです。
by 山形 (536)霊峰が見下ろす大河のほとり、舟で人々を運ぶ「渡し守」として働く少女・ハル。彼女の瞳に映るのは、遠くたたずむ山々と静かにゆらめく水面と、そして身を焦がす悔恨の思いだった。
Chillche(チルシェ)コミックス創刊第1弾!!!「俺のこと、欲しくないですか?いいですよ…食べて」憧れの先輩×優等生の図書委員くんのケーキバースBL!この世界には「フォーク」と「ケーキ」と呼ばれる者たちがいる。「フォーク」は捕食者、「ケーキ」は被食者。どちらも、見た目も生活も普通の人間と変わらないが、唯一違うのは、フォークには味覚がないということ。ただし、ケーキの体液に対してのみ味を感じ、その味はとてつもなく甘美なもので、欲求に抗えず犯罪を犯してしまうフォークもいるらしい。その為、フォークは犯罪者予備軍だと言われることも多く、校内でも人気ものの達成は自分がフォークであることを隠して生活していた。そんなある日、ザ・優等生な後輩の図書委員くんを事故から助けた際、口に入った彼の汗を「甘い」と感じて…。美味しくて、気持ちよくて…愛しくて止まらない――百瀬あんが描く、うぶでエッチなとろとろケーキバースBL!
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発刊: 2023.03.27 ~
既刊5巻
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a異世界で無双! 偽聖女で何が悪い…!?ギャルゲー『永遠の散花』は、どのルートを選んでもメインヒロインが死ぬギャルゲーである。 ゲーム内に登場する悪役へ転生した俺は、ヒロインのエテルナを救うため、ゲーム知識をフル活用しようとするのだが…?
妻が遺したレシピ帳によるグルメ復活劇!夫は悲しみの底から甦る。妻の料理を作って食べることで--気難しく人付き合いが苦手な時代小説作家・米蔵は、妻に先立たれ生きる気力を無くしていた。だが、「作品を完成させる」という妻との約束を思い出し、遺されたレシピ帳で妻の料理を作り、食し、復活していく。
3.22
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発刊: 2023.04.07 ~
既刊1巻
新刊通知
a累計20万部突破!! 話題の新感覚ミステリ、堂々コミカライズ!!居酒屋で触れ合う男女、閑静な住宅街の裕福な親子、久々の同窓会で見たあいつ、やっと授かった愛し子、自然あふれる島でのスローライフ。目で見て分かる事実、だけど、ほんとにそれだけ??したたかに行われる男女の駆け引き、食うか食われるか果たして――(『ヤリモク』編)。ご希望があって家庭教師の営業に訪れたけど、なんか話がかみ合わない……?(『惨者面談』編)。さらに、コミカライズ担当・もりとおるによる描き下ろしオリジナルミステリ『定期購毒』を収録の第1巻。あなたの隣にも潜んでるかもしれない“非日常”をご堪能あれ。