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全74件
ギヨタン
4.5
このレビューにはネタバレを含みます。
きらら読者にはお馴染みの「女の子×趣味」ジャンルの漫画ですね。「描きたいものがない」とスランプに陥った芸大生の女の子が、バードウォッチングが趣味で野鳥大好きな女の子と出会い、青春を謳歌していく日常ストーリーです。この作品の良いところは、バードウォッチングへのアプローチが非常に丁寧なところです。作中でネタにもなっていますが、素人には見分けがつかないほど似通った鳥の特徴を上手に描き分け、木に留まっているところや飛んでいるところをリアルに描くわらびもち先生の作画能力は必見です。また「ただ見て終わり」ではなく、主人公たちを芸大生にすることで絵画や写真といったアウトプットまで追っている点も素晴らしかったですね。車を運転できる年齢にすることで、移動範囲を格段に広げるアイディアもよく練られていると思います。街中で見られる身近な野鳥もたくさん扱っているので、楽しく学べ、知的好奇心が刺激される作品です。今のところ、推しは時庭翼ちゃん!偶に出ちゃう「っぴ」や「ぴよ」の語尾が可愛いですね~。
しあわせ鳥見んぐ
レビュー(35)件
既刊3巻
学校で「王子」と呼ばれているカッコいい女子・滝口宵とチャラいイケメン市村先輩との恋愛漫画です。宵は宝塚的なノリで女性にはモテるものの、男性には女扱いすらされないことをコンプレックスに思っている恋愛初心者。市村先輩は容姿端麗で金持ちのボンボン、黙っていても女性が寄ってくるので逆に興味を失ってしまったモテ男。一目惚れした市村先輩が、オラオラしたチャラいノリで迫り、宵は初めて向けられた好意に戸惑い、多少暴走しつつも段々惹かれていく流れになっていますね。今のところ。少女漫画ですが、ぶっちゃけ本作の見どころは宵の方です。読者人気も圧倒的に彼女の方があります。宵は自身が望んで「王子」になったわけではなく、高身長・低音ボイス・男顔を持って生まれがために周りからそういう扱いをされ始めただけ。中身は年相応の可愛い女の子です。しかも男性慣れしていないので割とチョロい(笑) そのギャップが凄く魅力的で、ニヤニヤしながら見守りたくなるキャラクターです。展開自体は甘く王道な内容なので、恋愛漫画がお好きな方にオススメします。
うるわしの宵の月
レビュー(361)件
既刊8巻
3.6
所謂「Twitter漫画」と呼ばれるタイプの作品ですね。日常を切り取ったショートストーリーの連続で、ラストは“決めゴマ”で締めるパターンが多いです。『可愛いだけじゃない式守さん』が好きな方だとハマると思います。タイトル通り、長年連れ添ってもうそろそろ別れも近いと覚悟していた老夫婦が突然若返るラブコメ漫画です。どちらも若い姿は美男美女なので、家族や友人がアイドルのようにチヤホヤしたり、頼りにしたりする様子が面白おかしく描かれます。また互いに酸いも甘いも知った仲睦まじい関係ながら、世代的にあまりベタベタとした付き合い方をしてこなかったので、生活面では阿吽の呼吸で暮らしながらも恋愛面では気恥かしいほど初々しい夫婦の姿が展開されるのも見所です。加えて、そのような“ほっこり”“キュン”とする内容ばかりではなく、元が老人なので「死」や「別離」と言った重苦しいテーマも含まれた“ウルッ”と来る作品でもあります。ちなみに筆者は正造さん(じいさま)とイチャイチャしようと誘導したり、他の女性に嫉妬するイネさん(ばあさま)のシーンがお気に入りですね。あと第32話の「面影」も切なくて感動しました。単行本では描き下ろし漫画が収録されていますが、連載自体は作者のTwitterアカウントで無料で読むことができる作品なので、軽い気持ちで一度読まれてみてはいかがでしょうか。
じいさんばあさん若返る
レビュー(99)件
完結・全8巻
4.8
地動説と天動説の宗教論争を元に、フィクションを交えて再構成された壮大な歴史もの。科学や哲学等の知識、またそれらに関連する人物は実在のものが使われていますが、地動説を異端として弾圧する「C教」はモデルとなった宗教よりずっと過激で抑圧的な思想となっています。天動説と魔女裁判が合わさったようなイメージですね。真理を追い求める一部の者たちが、犠牲を出しながらも研究結果を次世代へ託していく非常に知的好奇心が刺激される秀逸な作品です。ロマン溢れる科学描写も素晴らしいのですが、この作品の凄いところはそれに神や死といった宗教的な概念も絡めている点にあります。人が住まう地上は混沌としているが、その試練を乗り越えたとき、人は美しい天国へ行ける。――でも地が天と一緒に動くなら、世界がもっと単純な理屈で出来ているならば――地上もまた美しく、神に愛されて作られたものだと証明できる。神に愛されているならば、世界に希望が持てる。地動説という科学が、魂の救済にも繋がっているんですよね。また既成概念を打破する、何も疑問を挟む余地がなかった「普通であり、当たり前のこと」を疑うという姿勢は、現実においても大いに参考になるものだと思います。多少難しい内容もありますが、細かいところは読み飛ばしても充分理解できますし、漫画関連の賞レースに多数ノミネートされるなど、各所で注目を集めている作品なので一度読んでみたらいかがでしょうか。オススメです。
チ。―地球の運動について―
レビュー(1280)件
4.0
失声症で声が出せない真白音と心の声が聞こえる心崎菊乃の2人が織りなすハートフル学園コメディです。コミュニケーションが取れず他人から距離を置かれている音は、菊乃のフォローに助けられ、他人の悪意ある心の声から逃げるように他人と距離を置いている菊乃は、音の純粋で少し天然なところに救われる。ぼっちだった2人が互いを補うことで周囲にどんどん人が増え、友情を育んでいく姿が陽だまりのような温かさと癒やしを与えてくれます。クスリと笑えるような楽しく幸せな学園生活、そして菊乃が音に秘密にしている「心の声が聞こえる」ことーー今後の展開も大注目な作品ですね!
声がだせない少女は「彼女が優しすぎる」と思っている
レビュー(67)件
完結・全13巻
5.0
舞台はフィギュアスケート強豪国日本、その中で特に盛んな愛知県名古屋市。成功する選手の大半が小さな頃から始める中、主人公・結束いのりは母親に「フィギュアスケートがやりたい」と言い出せないまま、11歳になってしまった女の子です。その彼女が、こそっと忍び込んでいたスケートリンクで、金銭的な事情から同じく競技を始めるのが遅く、世界への切符にあと一歩届かなかった元選手・明浦路司と出会い、コーチになって貰うことから物語の幕が開けます。フィギュアスケートのノービスクラスを題材にした選手とコーチ、二人三脚で金メダルを目指すW主人公の熱くて涙溢れるスポーツ漫画です。きちんと明言されているわけではありませんが、この作品には所々にいのりが発達障害であることを匂わせる描写があります。周囲にも親にさえも“出来損ない”と思われている彼女が、司という優しい大人と出会い、大好きなフィギュアスケートを懸命に滑ることで自信を取り戻していく姿が涙を誘います。純粋無垢なところが本当に魅力的で応援したくなるキャラクターですね。加えていのりのライバルとなる女子選手らもまた、それぞれがそれぞれにいろいろなものを背負って競技に挑んでいるので、敵味方関係なく「箱推し」になってしまう最高に熱い漫画です。今のところ、何度も読み返しているほど大好きな名シーンは「名港杯 初級女子FS編」のブロークンレッグですね。いつも自信がなかったいのりがフィギュアスケート選手として変わり始めるところ、そしてその姿を見て涙を流すお母さんが胸を打ちます。プロの漫画家さんの中にもファンを明言されている方がたくさんいるほど、今注目の作品なので間違いなくオススメします。
メダリスト
レビュー(336)件
既刊9巻
3.8
「JK×趣味×ご当地ネタ×ちょい百合」の“きらら”らしい作品ですね。残念ながら2巻で完結してしまいましたが、それほど無理がない締め方で終わるので、「打ち切りになった作品を今さら読んでも…」という方でも充分楽しめる内容になっています。舞台は和歌山県の南紀白浜。海岸に流れ着いた貝殻や骨、ガラスなどの漂着物を拾い集める「ビーチコーミング」が趣味の女子高生たちが織り成すゆるふわ日常コメディ漫画です。ズバリ、推しキャラはすさみん!見た目はヤンギャルですが、実は面度見が良くて泣き虫なアクセ作りが趣味の女の子です。材料集めのためにビーチコーミングをしており、知識や技術が高いみんなのお姉さんキャラですね。可愛らしいやりとりに癒されるだけでなく、「こんな漂着物があるんだ~!」と知的好奇心を刺激される作品でもあるので全2巻、気軽に読んでみたらいかがでしょうか?
下を向いて歩こう
レビュー(11)件
完結・全2巻
その名の通り、「時間停止」というチート能力を題材にした異世界転生ものです。最大の見どころはやはり、主人公・セカイが時間停止中に行うエッチなイタズラでしょうか。仲間から敵からモブまで脱がせて脱がせて脱がせまくります。またサービスシーンだけでなく、ストーリーも楽しめる作品です。セカイは制限時間内にゲームクリアしなければならないのですが、そのクリア条件が明示されていません。加えてセカイが持つ時間停止能力は、無敵と言っていいほどの性能であるものの、それ以外は普通の人間と変わらないので、ものすごく地道な作業を必要とします。例えば強力なモンスターを倒すためには、時間停止中に身体を鍛え、強力な武器を探し出し、何度も切りつけて弱点を探してから戦う……という感じに。この試行錯誤が「チート能力=俺TUEEE」じゃない意外性と馬鹿馬鹿しさを内包していて、凄く笑えますね。オススメの漫画です。
時間停止勇者
レビュー(102)件
既刊16巻
性的マイノリティーを扱った作品です。自身のセクシュアリティに悩み、孤独に過ごしていたXジェンダーのもぐも。ふとしたきっかけでクラスメイトの哲と知り合い、彼のトランスウーマンの兄がオーナーを務める男の娘カフェでバイトし始めたことをきっかけに、少しずつ居場所を見つけていくというストーリーになっています。社会の偏見、カミングアウトの難しさ、性的マイノリティーの恋愛、家族や友人の理解など繊細で難しいテーマにゴリゴリ触れています。所々に友人たちと楽しく過ごす日常シーンも挟まれますが、基本的にはシリアスな内容が多いので、「面白い!」というよりもぜひ読んでほしい作品ですね。
不可解なぼくのすべてを
レビュー(15)件
完結・全5巻
「この星で言葉が通じないのなら言葉が通じる星を探せばいい!伝わる仲間を探せばいい!!」主人公の海果はコミュ障で友達を作ることができず、居場所を失っている女の子です。彼女は「テレパシー能力を持つ宇宙人ならコミュ障の自分のことを理解してくれるかもしれない」と前向きだか後ろ向きだかよくわからない願望を持っているのですが、進学した高校で本物(?)の宇宙人の明内ユウと出会います。宇宙船が故障し、一部記憶も失ったユウのため、仲間と共に宇宙を目指す――そんな物語です。特に好きなのが「おでこぱしー」というおでこをくっつけて行うテレパシーという設定ですね。ゆりゆりなコミュニケーションが可愛過ぎます。宇宙へ行くためロケットを作るというのが大筋ですが、小難しいSF漫画ではなく、実際はそのロケットを作る過程で仲間が増え、前向きになっていく海果の成長物語になっています。きらら作品らしい女の子たちの可愛くて愉快な青春に萌える非常に楽しい漫画なのでオススメします。
星屑テレパス
レビュー(33)件
既刊4巻
その着せ替え人形は恋をする
レビュー(817)件
既刊14巻
アニメ化もした前作『だがしかし』と同じくボーイ・ミーツ・ガールな内容ではありますが、こちらはコメディ色薄めで、思春期の悩める少年を描いた青春ストーリー漫画です。主人公の夜守コウは、色恋沙汰をきっかけに何もかもが嫌になり、不登校になった中二の少年です。彼は元々周囲に上手く合わせられるタイプではなかったにも関わらず、努力してクラスメイトと良好な関係を保っていました。しかし、女の子の告白を断ったことで女子グループから責められ、ふと人間関係が面倒になってしまいます。やがて不眠症になり、深夜徘徊をしていたところ、不思議な魅力の女性と出会います。その女性・七草ナズナの正体は吸血鬼で、彼女の独特な価値観や夜更かしという非日常に刺激を受けたコウは、「自分も吸血鬼になりたい」という願望を抱き始めます。しかし眷族になるためには「最初に血を吸われてから、1年以内に吸血鬼に恋をすること」が条件でした。恋がわからないコウと恋愛下手なナズナが、夜更かしをして遊びながら、様々な悩める人々や吸血鬼たちと出会い、成長していく――というのが大体の内容ですね。私が特に好きなエピソードは第26夜~29夜の吸血鬼・セリのエピソードです。吸血鬼は眷族を増やす目的から、必然的に美女で恋愛上手な女性がほとんど(ナズナを除く)ですが、恋愛上手だからこそ、恋愛に疲れ、普通の友達が欲しいと言うセリの願いが非常に切なくて、ジーンときました。繊細で情緒的な心に響く深いセリフがたくさんあるのもこの作品の魅力ですね。キャラも個性的で面白い作品なので、ぜひオススメします。
よふかしのうた
レビュー(700)件
完結・全20巻
ワンパンマン
レビュー(1317)件
既刊32巻
一時期から人気のジャンルとなった「陰キャの男の子がカースト上位の女の子に絡まれ、弄られる」日常系ラブコメ漫画ですね。ちなみに安城さんはタイトル通り、金髪・ピアスで派手な服装の少しやんちゃな雰囲気のあるギャルです。特筆すべきは、作者の加藤雄一先生が抜群に絵が上手く、構図やファッションセンスに優れている点ですね。ストーリーは概ね地味で真面目な主人公・瀬戸を安城さんがスキンシップ多めのちょっとHなからかい方をして、ドキッとさせるというパターンの繰り返しで、からかっているうちに、見た目で人を判断しない瀬戸の人柄に惹かれていくという流れになっています。この「ちょっとHなからかい」では、露骨なエロはほぼなく、パンチラすらありません。ただ肝心なところは隠しつつも、フェチ的なエロシズムを感じる絶妙な構図が見事ですね。またヒロインの安城さんは美容室の娘という設定なので、髪型はTPOに合わせて変化しますし、私服も毎回異なります。ストーリーは日常の繰り返しでも、絵的にはいろいろな変化を楽しめる作品になっています。本編ではサブキャラにもスポットが当たり、そのサブキャラをメインとしたスピンオフもどんどん展開していっているので、そちらも合わせてオススメです。
やんちゃギャルの安城さん
レビュー(101)件
既刊13巻
伝説のヤクザ「不死身の龍」が、結婚を機に専業主夫になるという内容のシュールなギャグ漫画です。家事万能でご近所付き合いもマメ、妻を心から愛している真面目な男なのですが、見た目も口調も完全にヤクザなので周りからは誤解されまくります。例えば、龍が「白い粉」を探していると周囲は違法な薬物のことだと怖がりますが、実際は調理のための小麦粉を探しているだけだった・・・というような具合ですね。他にも昔の仲間や敵対していた組員等が登場しますが、シリアスな場面は全くなく、全員見た目に反して可愛い物好きだったり、甘い物好きだったりとコメディチックなキャラクターばかりです。大武政夫先生の『ヒナまつり』が好きな方にオススメします。くらげバンチの公式サイトに行けば、試し読みも可能なのでとりあえず読んでみたらいいかがでしょうか。ちなみにコミックスには毎巻3話ほど、サブキャラクターをメインにした描き下ろしおまけ漫画が収録されています。作中で自分が特に好きなキャラは、アニメランド(マンガ専門店)の店員のオタクですね。龍の奥さんの美久は「ポリキュア」という女児向けアニメが好きという設定があり、龍が美久の誕生日プレゼントにブルーレイBOXを買いに行くエピソードで初登場します。以降、ポリキュア関連のエピソード等でフラッと現れる面白モブキャラです。2020年10月からは玉木宏さん主演でTVドラマ化も決定していますし、現在でもかなり流行っている作品ですが、今後益々人気が出るでしょうね。
極主夫道
レビュー(608)件
既刊15巻
四月は君の嘘
レビュー(962)件
完結・全11巻
I''s
レビュー(333)件
完結・全15巻
聖女の魔力は万能です
レビュー(153)件
異世界おじさん
レビュー(270)件
既刊12巻
3.2
四畳半異世界交流記
レビュー(9)件
完結・全4巻
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