ギヨタン さんのレビュー

75

4.5

2巻まで読みました

このレビューにはネタバレを含みます。

学校で「王子」と呼ばれているカッコいい女子・滝口宵とチャラいイケメン市村先輩との恋愛漫画です。宵は宝塚的なノリで女性にはモテるものの、男性には女扱いすらされないことをコンプレックスに思っている恋愛初心者。市村先輩は容姿端麗で金持ちのボンボン、黙っていても女性が寄ってくるので逆に興味を失ってしまったモテ男。一目惚れした市村先輩が、オラオラしたチャラいノリで迫り、宵は初めて向けられた好意に戸惑い、多少暴走しつつも段々惹かれていく流れになっていますね。今のところ。
少女漫画ですが、ぶっちゃけ本作の見どころは宵の方です。読者人気も圧倒的に彼女の方があります。宵は自身が望んで「王子」になったわけではなく、高身長・低音ボイス・男顔を持って生まれがために周りからそういう扱いをされ始めただけ。中身は年相応の可愛い女の子です。しかも男性慣れしていないので割とチョロい(笑) そのギャップが凄く魅力的で、ニヤニヤしながら見守りたくなるキャラクターです。展開自体は甘く王道な内容なので、恋愛漫画がお好きな方にオススメします。

名作の気配

2巻無料

うるわしの宵の月

レビュー(346)件

既刊6巻

3.6

3巻まで読みました

このレビューにはネタバレを含みます。

所謂「Twitter漫画」と呼ばれるタイプの作品ですね。日常を切り取ったショートストーリーの連続で、ラストは“決めゴマ”で締めるパターンが多いです。『可愛いだけじゃない式守さん』が好きな方だとハマると思います。
タイトル通り、長年連れ添ってもうそろそろ別れも近いと覚悟していた老夫婦が突然若返るラブコメ漫画です。どちらも若い姿は美男美女なので、家族や友人がアイドルのようにチヤホヤしたり、頼りにしたりする様子が面白おかしく描かれます。また互いに酸いも甘いも知った仲睦まじい関係ながら、世代的にあまりベタベタとした付き合い方をしてこなかったので、生活面では阿吽の呼吸で暮らしながらも恋愛面では気恥かしいほど初々しい夫婦の姿が展開されるのも見所です。加えて、そのような“ほっこり”“キュン”とする内容ばかりではなく、元が老人なので「死」や「別離」と言った重苦しいテーマも含まれた“ウルッ”と来る作品でもあります。
ちなみに筆者は正造さん(じいさま)とイチャイチャしようと誘導したり、他の女性に嫉妬するイネさん(ばあさま)のシーンがお気に入りですね。あと第32話の「面影」も切なくて感動しました。
単行本では描き下ろし漫画が収録されていますが、連載自体は作者のTwitterアカウントで無料で読むことができる作品なので、軽い気持ちで一度読まれてみてはいかがでしょうか。

惚れた

じいさんばあさん若返る

レビュー(95)件

既刊7巻

4.8

3巻まで読みました

このレビューにはネタバレを含みます。

地動説と天動説の宗教論争を元に、フィクションを交えて再構成された壮大な歴史もの。科学や哲学等の知識、またそれらに関連する人物は実在のものが使われていますが、地動説を異端として弾圧する「C教」はモデルとなった宗教よりずっと過激で抑圧的な思想となっています。天動説と魔女裁判が合わさったようなイメージですね。真理を追い求める一部の者たちが、犠牲を出しながらも研究結果を次世代へ託していく非常に知的好奇心が刺激される秀逸な作品です。
ロマン溢れる科学描写も素晴らしいのですが、この作品の凄いところはそれに神や死といった宗教的な概念も絡めている点にあります。人が住まう地上は混沌としているが、その試練を乗り越えたとき、人は美しい天国へ行ける。――でも地が天と一緒に動くなら、世界がもっと単純な理屈で出来ているならば――地上もまた美しく、神に愛されて作られたものだと証明できる。神に愛されているならば、世界に希望が持てる。地動説という科学が、魂の救済にも繋がっているんですよね。
また既成概念を打破する、何も疑問を挟む余地がなかった「普通であり、当たり前のこと」を疑うという姿勢は、現実においても大いに参考になるものだと思います。
多少難しい内容もありますが、細かいところは読み飛ばしても充分理解できますし、漫画関連の賞レースに多数ノミネートされるなど、各所で注目を集めている作品なので一度読んでみたらいかがでしょうか。オススメです。

名作

チ。―地球の運動について―

レビュー(1211)件

完結・全8巻

5.0

2巻まで読みました

このレビューにはネタバレを含みます。

舞台はフィギュアスケート強豪国日本、その中で特に盛んな愛知県名古屋市。成功する選手の大半が小さな頃から始める中、主人公・結束いのりは母親に「フィギュアスケートがやりたい」と言い出せないまま、11歳になってしまった女の子です。その彼女が、こそっと忍び込んでいたスケートリンクで、金銭的な事情から同じく競技を始めるのが遅く、世界への切符にあと一歩届かなかった元選手・明浦路司と出会い、コーチになって貰うことから物語の幕が開けます。フィギュアスケートのノービスクラスを題材にした選手とコーチ、二人三脚で金メダルを目指すW主人公の熱くて涙溢れるスポーツ漫画です。
きちんと明言されているわけではありませんが、この作品には所々にいのりが発達障害であることを匂わせる描写があります。周囲にも親にさえも“出来損ない”と思われている彼女が、司という優しい大人と出会い、大好きなフィギュアスケートを懸命に滑ることで自信を取り戻していく姿が涙を誘います。純粋無垢なところが本当に魅力的で応援したくなるキャラクターですね。加えていのりのライバルとなる女子選手らもまた、それぞれがそれぞれにいろいろなものを背負って競技に挑んでいるので、敵味方関係なく「箱推し」になってしまう最高に熱い漫画です。
今のところ、何度も読み返しているほど大好きな名シーンは「名港杯 初級女子FS編」のブロークンレッグですね。いつも自信がなかったいのりがフィギュアスケート選手として変わり始めるところ、そしてその姿を見て涙を流すお母さんが胸を打ちます。
プロの漫画家さんの中にもファンを明言されている方がたくさんいるほど、今注目の作品なので間違いなくオススメします。

泣ける

メダリスト

レビュー(321)件

既刊8巻

5.0

5巻まで読みました

惚れた

その着せ替え人形は恋をする

レビュー(770)件

既刊11巻

4.5

3巻まで読みました

このレビューにはネタバレを含みます。

アニメ化もした前作『だがしかし』と同じくボーイ・ミーツ・ガールな内容ではありますが、こちらはコメディ色薄めで、思春期の悩める少年を描いた青春ストーリー漫画です。
主人公の夜守コウは、色恋沙汰をきっかけに何もかもが嫌になり、不登校になった中二の少年です。彼は元々周囲に上手く合わせられるタイプではなかったにも関わらず、努力してクラスメイトと良好な関係を保っていました。しかし、女の子の告白を断ったことで女子グループから責められ、ふと人間関係が面倒になってしまいます。やがて不眠症になり、深夜徘徊をしていたところ、不思議な魅力の女性と出会います。その女性・七草ナズナの正体は吸血鬼で、彼女の独特な価値観や夜更かしという非日常に刺激を受けたコウは、「自分も吸血鬼になりたい」という願望を抱き始めます。しかし眷族になるためには「最初に血を吸われてから、1年以内に吸血鬼に恋をすること」が条件でした。恋がわからないコウと恋愛下手なナズナが、夜更かしをして遊びながら、様々な悩める人々や吸血鬼たちと出会い、成長していく――というのが大体の内容ですね。
私が特に好きなエピソードは第26夜~29夜の吸血鬼・セリのエピソードです。吸血鬼は眷族を増やす目的から、必然的に美女で恋愛上手な女性がほとんど(ナズナを除く)ですが、恋愛上手だからこそ、恋愛に疲れ、普通の友達が欲しいと言うセリの願いが非常に切なくて、ジーンときました。繊細で情緒的な心に響く深いセリフがたくさんあるのもこの作品の魅力ですね。キャラも個性的で面白い作品なので、ぜひオススメします。

名作の気配

1巻無料

よふかしのうた

レビュー(683)件

既刊17巻

5.0

21巻まで読みました

オオおおお!

ワンパンマン

レビュー(1267)件

既刊28巻

5.0

6巻まで読みました

このレビューにはネタバレを含みます。

一時期から人気のジャンルとなった「陰キャの男の子がカースト上位の女の子に絡まれ、弄られる」日常系ラブコメ漫画ですね。ちなみに安城さんはタイトル通り、金髪・ピアスで派手な服装の少しやんちゃな雰囲気のあるギャルです。
特筆すべきは、作者の加藤雄一先生が抜群に絵が上手く、構図やファッションセンスに優れている点ですね。ストーリーは概ね地味で真面目な主人公・瀬戸を安城さんがスキンシップ多めのちょっとHなからかい方をして、ドキッとさせるというパターンの繰り返しで、からかっているうちに、見た目で人を判断しない瀬戸の人柄に惹かれていくという流れになっています。この「ちょっとHなからかい」では、露骨なエロはほぼなく、パンチラすらありません。ただ肝心なところは隠しつつも、フェチ的なエロシズムを感じる絶妙な構図が見事ですね。
またヒロインの安城さんは美容室の娘という設定なので、髪型はTPOに合わせて変化しますし、私服も毎回異なります。ストーリーは日常の繰り返しでも、絵的にはいろいろな変化を楽しめる作品になっています。
本編ではサブキャラにもスポットが当たり、そのサブキャラをメインとしたスピンオフもどんどん展開していっているので、そちらも合わせてオススメです。

惚れた

やんちゃギャルの安城さん

レビュー(98)件

既刊12巻

4.8

5巻まで読みました

このレビューにはネタバレを含みます。

伝説のヤクザ「不死身の龍」が、結婚を機に専業主夫になるという内容のシュールなギャグ漫画です。家事万能でご近所付き合いもマメ、妻を心から愛している真面目な男なのですが、見た目も口調も完全にヤクザなので周りからは誤解されまくります。例えば、龍が「白い粉」を探していると周囲は違法な薬物のことだと怖がりますが、実際は調理のための小麦粉を探しているだけだった・・・というような具合ですね。他にも昔の仲間や敵対していた組員等が登場しますが、シリアスな場面は全くなく、全員見た目に反して可愛い物好きだったり、甘い物好きだったりとコメディチックなキャラクターばかりです。
大武政夫先生の『ヒナまつり』が好きな方にオススメします。くらげバンチの公式サイトに行けば、試し読みも可能なのでとりあえず読んでみたらいいかがでしょうか。ちなみにコミックスには毎巻3話ほど、サブキャラクターをメインにした描き下ろしおまけ漫画が収録されています。
作中で自分が特に好きなキャラは、アニメランド(マンガ専門店)の店員のオタクですね。龍の奥さんの美久は「ポリキュア」という女児向けアニメが好きという設定があり、龍が美久の誕生日プレゼントにブルーレイBOXを買いに行くエピソードで初登場します。以降、ポリキュア関連のエピソード等でフラッと現れる面白モブキャラです。
2020年10月からは玉木宏さん主演でTVドラマ化も決定していますし、現在でもかなり流行っている作品ですが、今後益々人気が出るでしょうね。

ワハハハ!

極主夫道

レビュー(589)件

既刊12巻

4.8

11巻まで読みました

泣ける

3巻無料

四月は君の嘘

レビュー(934)件

完結・全11巻

5.0

15巻まで読みました

惚れた

I''s

レビュー(324)件

完結・全15巻

4.8

4巻まで読みました

おすすめ!

1巻無料

聖女の魔力は万能です

レビュー(150)件

既刊8巻

5.0

4巻まで読みました

名作

異世界おじさん

レビュー(260)件

既刊9巻

3.2

2巻まで読みました

そうきたか!

四畳半異世界交流記

レビュー(8)件

完結・全4巻

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