モーニングさんの作品の書影

モーニング

作品数:445

11,158

3.5

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テセウスの船

レビュー(364)件

完結・全10巻

3.0

バガボンド

レビュー(1234)件

既刊37巻

2.8

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ハコヅメ~交番女子の逆襲~

レビュー(383)件

既刊23巻

3.6

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あせとせっけん

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完結・全13巻

3.0

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プラネテス

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完結・全4巻

3.4

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スインギンドラゴンタイガーブギ

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既刊6巻

3.3

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2巻無料

焼いてるふたり

レビュー(99)件

既刊21巻

4.4

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『島耕作シリーズ』五作目。
病により社長職を辞任した勝木清春に変わり、島耕作と共に海外拠点を受け持っていた郡山利郎が社長に就任。
専務取締役だった郡山氏に変わり、島耕作が専務取締役に着任します。

常務から専務へとポジションが変わりますが、2つの役職の違いは重要視されず、タイトルが変わっただけで引き続きの展開です。
前作"常務~"同様、巻数は短く、実質、常務と専務は2つで一続きで、取締役から社長への過渡期のストーリーといえると思います。

中国、インドと担当してきた島耕作が、再びアメリカに渡る。
そこで、豊かな市場がある日本国内にばかり目を向けた戦略を行う国内メーカーと、早いうちから海外へ事業を展望している中韓のメーカーの考え方の違いを学ぶ。
世界各地を舞台にすることで、日本の電器メーカーもグローバルに目を向けた展望が必要だという考えを持つようになります。
後半では、ライバル会社の五洋電機が、韓国の電器メーカーソムサン電子より、M&Aを仕掛けられます。
五洋電機の技術が海外流出し、ソムサン電子がより巨大になると、初芝も世界と戦う前に勝負がついてしまうと考えた島耕作は、五洋電機のホワイトナイトとして名乗りを上げるという展開です。

上記が専務編での最大の山場となりますが、それ以外にも郡山社長がある登用によって失敗するなど、島耕作が社長になるための歯車が少しずつ動き出します。
個人的には勝木社長はいまいち影が薄いと感じていたのですが、最後、島耕作の背中を押す決定的な存在なるシーンでは涙腺がうるみました。
島耕作を支える人々、特に、大泉裕介、中沢喜一、万亀健太郎、そして勝木清春の歴代社長は、みんなおじさんなのにほんとに個性的で、良いキャラクターだと思います。
サラリーマンの指南書として上げられることが多い印象がありますが、おじさん好きの女性にもおすすめできる作品だと思いました。

本作でもある意味おなじみなアウトロー展開があり、下半身だけをピラニアに食わせて殺すなど、なにげに残酷な描写がありました。
一方でお色気展開は前作に引き続き少ない気がしました。無いでは無いのですが、ここまで上位になるとまた世界が違うのかもしれないです。

ちなみに、作中の社会情勢、技術レベルは現実とリンクしています。
そのため、私も今、後追いで一気読みしていますが、リアルタイムで読んだほうが面白い作品だと思います。
(2021年2月掲載の島耕作では、島耕作が新型コロナウイルスに感染した姿が描かれたのは有名な話ですね)

専務島耕作

レビュー(30)件

完結・全5巻

3.4

6巻まで読みました
2巻無料

リエゾン ーこどものこころ診療所ー

レビュー(65)件

完結・全21巻

4.4

6巻まで読みました

『島耕作シリーズ』四作目。
常務取締役になった島耕作の活躍が描かれます。
前回に引き続いて中国ビジネスを取りまとめているのですが、上海のみを対応範囲としていた前作とは異なり、本作では中国全土、中後半からはインドも含め活躍をします。
正直になところ、仕事をしているのやら何をしているのやらピンとこない対応を行っていて、サザエさんよろしく現地のいろいろなところを見て回り、たまに会議で発表するような内容です。
若輩者の私の読む範囲においては、せいぜい部長くらいがまだ"大変な仕事をしている"とわかる感じで、取締役以降は、ぶっちゃけたところ仕事をしているように見えないというのが正直なところです。
要人と会話し、仕事と無関係のトラブルを解決し、そして、相変わらず女性によくおモテになる島耕作の多忙な日々が描かれています。

対応範囲は拡大しますが、前作に引き続いた内容となります。
引き続き中国なのですが、本作では中国国民の反日運動も取り上げられます。
ただ、真っ向から日本の立場を告げるのではなく、グレーとしながらもビジネスパートナーとしての中国とうまく折り合いをつけ、運動家ではなく一社会の構成員としての立場から発言をしていて、非常に仕事ができる男という感じがしました。
また、反日活動の正体はなんであるかというところについて、中国内部からの意見が書かれていて、納得させられるというか、感心するところがあります。
真面目な内容ですが、相変わらずおもしろかったです。

本作にて島耕作は、インドでの事件を解決したことがきっかけとして政府ともコネクションを持ちます。
本作と次回作の"専務~"は各々巻数が少なく、島耕作が社長になるためのステップとして置かれているように感じました。
インド視察時に専務取締役となりますが、"専務~"もタイトルと役職が変わった本作の続きからです。
ただ、島耕作が専務になった際に社長になった男は、今の所、粗のないできる男なので、専務編のラストはどのような形になるのか、今から楽しみです。

常務 島耕作

レビュー(37)件

完結・全6巻

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