………「ソレ」ハ…貴方ノ眼ニ………耳ニ………拒ンデモ…届クノデス………。今、最も禍々しいホラーが、貴方の視野に、恐怖電波を受像する!! 恐怖表現において右に出る者のないホラーの名手が、ヒット作『不安の種』に続いて描く“さらに怖い”最新ホラーシリーズが、この『後遺症ラジオ』だ。この世に『不安の種』を蒔き散らした“魔”の仕掛人・中山昌亮が、種より育った大樹に熟す“恐怖の果実”を、背筋を凍らせながら単行本に詰めて、遂に……新・鮮・出・荷・!!
階下の暗闇に気配を感じるような、ドアごしの殺した息づかいのような、視界の隅に映りこんだ視線のような、ざらりとした質感、気分、戦慄。
初めに、この場所には人の記憶があった。悲しい記憶であった。時が経ち、隠れていたその記憶が、ごくたまに奇異な光景として日常に立ち上がる時がある。なにゆえか…。その悲しみを知る代弁者の叫びか、それとも…。悲しみの場所に違和がある時、不安の種がまた芽吹く…。映像化もされた伝説のオムニバス・ホラー「不安の種」「不安の種+」に続く第三シリーズ「不安」再発芽!!