橋本以蔵さんの作品の書影

橋本以蔵

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119

4.4

成嶋亮という心に深い闇を抱えた青年を主人公にした格闘漫画。
主人公は華奢で大人しく、裕福な家庭に育ち、また東大入学が確実視されていた優等生でしたが、ある日、両親を惨殺したことで、彼の物語が始まります。
少年院で亮は壮絶な虐めにあい、同窓の院生のイチモツをしゃくるよう強要されますがこれを噛み切って抵抗、結果、連日死を覚悟するレベルの暴行に会いますが、そんな中空手に出会い、彼の人生は大きく変化してゆきます。

ストーリーが進むにつれて次々現れる強敵と戦う典型的なバトル漫画展開ですが、そもそも成嶋亮は最強を目指しておらず、相手が気に食わなかったり、あるいは生きるため、または守るため、という必要性の上で戦います。
そのため格闘漫画ですが、敵は基本的にインフレしません。
ターゲットとなる1人の敵と戦うまでのストーリーが長く、戦いまでの経緯、修行の日々などが本ストーリーのメインとなります。
また、成嶋亮の勝利は皆に望まれず、一部の理解者を除き応援されることはありません。
彼は一般的にヒールであり、亮もまた街中で暴行やレイプを犯す悪党として振る舞います。
最初の気弱な少年はどこに行ったのか、序盤からの変貌っぷりは凄まじいです。
色々鬱積していたものはあったのだろうとは思うのですが、力を手にした以降のイキり様はちょっと激しすぎじゃないかと思いました。
でもなんだろう、凄く楽しそうなので、エロと暴力の内容ですが、読んでいてこちらも楽しい気分になります。
なお、描かれるキャラクターは、基本的に肉質的で、温室育ちの妹は風俗に沈み、著名な美人の女優も亮に犯されるのですが、どうもエロく感じないので、直接的な描写があれどそういう意味での期待はできないと思います。

連載中は移籍があったり、原作と作画の意見の相違から長期の休作期間があったりしたのですが、通しで読むとテンポがよく、キャラが個性的で飽きない作品だと思います。
ただ、暴力描写が激しいので、こんな作品読む人はそれを求めているのでしょうが、一応、注意が必要と思います。

軍鶏

レビュー(117)件

完結・全34巻

3.8

29巻まで読みました

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