人に取り憑き、悪事を働く地獄より脱走した罪人の死霊――“亡者”。その亡者が棲みつく現世には、400年に亘り、亡者を捕縛し続けてきた獄卒の一族がいた! 獄卒人“篝手ヒグマ”が全ての悪を討つ冥府誅罰ファンタジー!
ここは小中高一貫の私立校・キメツ学園―― 炭治郎たちが通うキメツ学園は個性豊かな先生・生徒たちで毎日にぎやか!! 学校にネコが現れたかと思えば温泉で一騒動、テスト合宿に、夜の学校の怪(あやかし)も!? ドタバタ学園コメディ、第2巻っ!!
"鬼滅の刃"のコミック幕間に描かれていたおまけまんがを元にした公式パロディマンガ。 鬼滅の刃の登場キャラクターがほぼ勢揃いしていますが、舞台は現代のとある小中高一貫の私立学園となっています。 本編では人と鬼の熾烈な戦いを描いていますが、本作中では陰惨な過去、危険な思想、血を血で洗う争いは一切ないギャグ漫画です。 舞台はキメツ学園。 そのに通う、高等部1年筍組の竈門炭治郎、我妻善逸、嘴平伊之助らが主人公です。 冨岡義勇、煉獄杏寿郎、悲鳴嶼行冥など柱の多くは教師という役割で、甘露寺蜜璃は女子大生、胡蝶しのぶは二学年上の先輩となっています。 キメツの世界観ぶち壊しなスピンオフですが、安易な下ネタやエロネタに走らないあたり好感が持てます。 ド派手に教室を爆破する美術教師の宇髄天元や、義弟とケンカばかりの獪岳、竹ではなくフランスパンを加えて登校する竈門禰豆子など、原作をうまく料理しつつ、ギャグに落とせているあたりフフッときました。 ただ、原作を知っていることが前提なので、原作未読だと楽しめないと思います。 そして原作でもメインどころはもちろんなのですが、サブキャラクターも結構深いパロディが描かれていることがあります。 主人公たちとその家族、師匠、鬼舞辻陣営、上弦・下弦の鬼たち、その代替わり前後、柱とその家族あたりは、当然知っている上で読む必要ありです。 さらに、各キャラクター同士の人間関係を知っていることまでが基本ですね。 そこまで知っている上で、最終決戦で行動が描かれた竹内や、小説版で詳細が書かれた粂野匡近が、レギュラーとして登場します。 作者はワニ先生とは違う方が描いているのですが、原作の読み込みは相当なもので、個人的には別解釈のもう一つの鬼滅の刃と言っていいほど完成度の高いパロディと思います。 テンポもよく、絵もきれいで読みやすいです。 鬼滅ファンであれば必読の一作だと思います。
by うにたべたい (581)うにたべたい
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