尾瀬あきらさんの作品の書影

尾瀬あきら

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プロフィール

尾瀬 あきら(おぜ あきら、1947年7月26日 - )は、日本の漫画家。京都府京都市出身。別名松本めぐむ。

尾瀬あきらの作品

一覧
『夏子の酒』の書影

夏子の酒

3.22

882

発刊: ~

完結・全12巻

新刊通知

a

お日様みたいなお酒――。太陽の光がプリズムを通すと七色に輝くように、酒の透みきった無色の液体の中には、きめ細かなたくさんの味がひそみ、息づいている。そんな日本一の酒を造り出すことを目標としていた兄・康男の言葉が、夏子の心を占めてはなさない。だが今、夏子は、コピーライターとして大きな仕事にかかわりだしたばかり…。「酒」をめぐる情熱と夢。大いなる夢をめざす夏子たちの辛口人間ドラマ。

明治26年 冷害の酷い年、山形県のとある村に住む青年・阿部亀治は、参拝の帰り近隣の田んぼで冷害に耐えて実っている3本の穂を見つけました。 力強いが育成の難しいその穂を、亀治は試行錯誤の末に収穫できる量を育成することに成功する。 亀治の名から「亀ノ尾」と命名されたその穂は、長年、品種改良を続けながら作られ続けていた。 だが、1970年代には「亀ノ尾」自体の栽培は絶えていた。 その「亀ノ尾」の貴重な種籾を譲り受け、1983年に復活した「亀ノ尾」で作った吟醸酒「亀の翁」が作られた。 本作は、幻の酒米を復活させ極上の酒を醸したその出来事を下敷きにした作品です。 主人公は都内の広告代理店でコピーライターをしている佐伯夏子。 彼女は造り酒屋の長女で、実家の酒蔵では兄の康男が、幻の酒米「龍錦」を使った、日本一の日本酒を作るという夢に向かって動いていました。 だが、康男は病に倒れ、夢半ばに帰らぬ人となってしまう。 葬式に帰郷した夏子だが、そこで杜氏の信助に、1350粒の種籾を渡される。 それは、生前、康男が倒れる直前に杜氏に託した幻の米、龍錦の種籾だった。 そして物語が動き出すのですが、日本一のお酒作りをするに至るマンガの米作りから始まる。 と思いきや、米作りの前の田んぼの準備から始まります。 と思いきや、田んぼの土地の確保、協力してくれる農家への呼びかけ、それ以前に、主人公の夏子は東京でコピーライターをしており、主人公の気持ちに火がつくところから物語が開始します。 そう考えると、結構気の長い話で、実際酒造りに入るまで、いろんな紆余曲折、心境の変化、いいこと悪いことが置きます。もちろん、酒造りに入った後も。 そういったいろんな"もうダメかもしれない"を乗り越えた先に神の雫が溢れた瞬間は素晴らしいカタルシスでした。 連載当時、本作をきっかけに日本中で日本酒や米作りに対する関心を集めることとなり、日本酒ブームを生み出したそうですが、それだけのことがあると思います。 田作りから瓶詰めまで、酒造りの基本工程を知ることができるのも魅力です。 ただ、作中の農薬に関する記載についてはやや思想めいたところが感じられました。 作者は十分取材をした上で、農薬を使用する利点についても触れているのですが、一つの観点として読むべきと個人的には思います。 また、金の話題が出ただけで微妙な顔をする夏子のまっすぐすぎる性格がうまく表現できているところなのかなと思いました。 最初から最後までまとまりもよく、読みやすい名作でした。

by うにたべたい (581)
『どうらく息子』の書影

どうらく息子

3.07

771

発刊: 2011.01.28 ~

完結・全18巻

新刊通知

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『夏子の酒』『蔵人-クロード-』など、日本酒を扱った漫画作品を描き続けた尾瀬あきらが、新境地にチャレンジした意欲作です。「寿限無」など子供でもおなじみの楽しい噺から、「子別れ」「文七元結(ぶんしちもっとい)」など人情噺も落語を知っていても、知らなくても楽しめる内容となっています。この作品の生命線・落語の監修についているのは、落語愛好家にはもうおなじみ、柳家三三師匠です。当代きっての名人・柳家小三治師匠の弟子として修業を積み真打となり、落語界トップクラスの評価をされている実力者です。落語家の世界では30歳代はまだまだ若手なのですが、柳家三三師匠は人気・実力ともに「今おもしろい落語家」としてもっとも注目を集めている次代のホープです。落語って何?古臭い江戸時代の話でしょ?という方でも落語の世界に引き込むコミックです。もちろん落語好きの方も、数十人の現役噺家から取材した修業逸話が随所にちりばめられているから楽しめます。「平成の落語ブーム」として注目度抜群の落語の世界を『どうらく息子』から覗いてみてください。

『蔵人』の書影

蔵人

3.00

538

発刊: 2006.10.30 ~

完結・全10巻

新刊通知

a

島根県の出雲空港に、ひとりの日系米国人の青年が降り立った。彼の名はクロード・バターメイカー。自分のルーツである、曾祖父の酒蔵を探し求めてやって来たのだ。松江で実家の居酒屋「あやか」を手伝っている小野寺せつは、英語が大の苦手なのに、何の因果か彼を出迎えることになり…!?

『ぼくの村の話』の書影

ぼくの村の話

3.00

505

発刊: ~

完結・全6巻

新刊通知

a

「ぼくの村」、それはどこにでもあった日本の村のひとつだった――。1966年6月、少年たちは暗闇のなかで、青白く輝く馬が飛ぶように駆ける姿を見た。その日は、彼らの村がつぶされる決定が下された日でもあったのだった……。新しい空港を建設するため、20年かけて開墾してきた自らの土地を、突然奪われることになった農民たち。彼らの長きにわたる戦いが、今、幕を開けた!!「成田闘争」を題材としたフィクション第1弾!!

『光の島』の書影

光の島

3.00

421

発刊: ~

完結・全8巻

新刊通知

a

照屋光、6歳。小学校入学を間近に控えたある日、東京に住む照屋一家を、伯父の洋平が訪ねてきた。洋平の住む沖繩の唄美島では、ただひとりの小学生が転校することになり、島民たちは廃校=廃村かと危ぶんでいるという。小学校を存続させて島を守るため、光を島へ連れていきたいと頼む洋平だが…。

『善人長屋』の書影

善人長屋

3.00

373

発刊: 2019.03.29 ~

既刊5巻

新刊通知

a

ここの店子は悪党揃い!? 江戸の町中に、店子も差配も皆善人と評判の、 人呼んで「善人長屋」ここにあり。 しかし本当は、店子が皆、裏の稼業を持つ悪人揃い……!? ある時、手違いや勘違いから正真正銘の善人が越してきたから さあ大変!! 笑いも人情もとびっきり!! 『どうらく息子』『夏子の酒』を描ききった名手・尾瀬あきらが挑む 珠玉の江戸粋物語!!

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作品レビュー

一覧

4.5

12巻まで読みました

明治26年 冷害の酷い年、山形県のとある村に住む青年・阿部亀治は、参拝の帰り近隣の田んぼで冷害に耐えて実っている3本の穂を見つけました。
力強いが育成の難しいその穂を、亀治は試行錯誤の末に収穫できる量を育成することに成功する。
亀治の名から「亀ノ尾」と命名されたその穂は、長年、品種改良を続けながら作られ続けていた。
だが、1970年代には「亀ノ尾」自体の栽培は絶えていた。
その「亀ノ尾」の貴重な種籾を譲り受け、1983年に復活した「亀ノ尾」で作った吟醸酒「亀の翁」が作られた。

本作は、幻の酒米を復活させ極上の酒を醸したその出来事を下敷きにした作品です。
主人公は都内の広告代理店でコピーライターをしている佐伯夏子。
彼女は造り酒屋の長女で、実家の酒蔵では兄の康男が、幻の酒米「龍錦」を使った、日本一の日本酒を作るという夢に向かって動いていました。
だが、康男は病に倒れ、夢半ばに帰らぬ人となってしまう。
葬式に帰郷した夏子だが、そこで杜氏の信助に、1350粒の種籾を渡される。
それは、生前、康男が倒れる直前に杜氏に託した幻の米、龍錦の種籾だった。

そして物語が動き出すのですが、日本一のお酒作りをするに至るマンガの米作りから始まる。
と思いきや、米作りの前の田んぼの準備から始まります。
と思いきや、田んぼの土地の確保、協力してくれる農家への呼びかけ、それ以前に、主人公の夏子は東京でコピーライターをしており、主人公の気持ちに火がつくところから物語が開始します。
そう考えると、結構気の長い話で、実際酒造りに入るまで、いろんな紆余曲折、心境の変化、いいこと悪いことが置きます。もちろん、酒造りに入った後も。
そういったいろんな"もうダメかもしれない"を乗り越えた先に神の雫が溢れた瞬間は素晴らしいカタルシスでした。
連載当時、本作をきっかけに日本中で日本酒や米作りに対する関心を集めることとなり、日本酒ブームを生み出したそうですが、それだけのことがあると思います。

田作りから瓶詰めまで、酒造りの基本工程を知ることができるのも魅力です。
ただ、作中の農薬に関する記載についてはやや思想めいたところが感じられました。
作者は十分取材をした上で、農薬を使用する利点についても触れているのですが、一つの観点として読むべきと個人的には思います。
また、金の話題が出ただけで微妙な顔をする夏子のまっすぐすぎる性格がうまく表現できているところなのかなと思いました。
最初から最後までまとまりもよく、読みやすい名作でした。

夏子の酒

レビュー(10)件

完結・全12巻

3.0

12巻まで読みました

夏子の酒

レビュー(10)件

完結・全12巻

3.0

12巻まで読みました

夏子の酒

レビュー(10)件

完結・全12巻

3.0

12巻まで読みました

夏子の酒

レビュー(10)件

完結・全12巻

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ts808

ts808
3年前

3.0

12巻まで読みました

夏子の酒

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完結・全12巻

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myk

myk60
3年前

3.0

12巻まで読みました

夏子の酒

レビュー(2)件

既刊12巻

3.0

12巻まで読みました

夏子の酒

レビュー(10)件

完結・全12巻

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yuyuyu

tyms
3年前

4.3

12巻まで読みました

夏子の酒

レビュー(10)件

完結・全12巻

3.0

12巻まで読みました

夏子の酒

レビュー(10)件

完結・全12巻

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