蒼伊宏海さんの作品の書影

蒼伊宏海

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作品数:2

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54

4.4

11巻まで読みました

主人公は映画鑑賞と映像撮影が趣味の高校生「月夜田初」。
彼は、単調な日常に刺激を求め、普段来ることのない渋谷へカメラを持ってやってきたが、どこもかしこも派手で騒がしい街に馴染めず疲弊していた。
そんな折、クラスのマドンナの「深草」が強引なナンパにあっている現場に遭遇し、彼女を助けます。
憧れの女性と和やかな雰囲気になり、気分を取り戻し始めたその時、二人のいるビルのフロアに突然、巨大な浮遊する人食い金魚が現れます。
慌てて外に出た二人だが、渋谷の街にはどこからか現れた巨大な金魚が大量におり、目の前で次々人間を食べていた。
逃げ惑う人々が漂う巨大金魚に次々と食い殺されてゆく惨状の中、ついに逃げ場を失った初は、ビルの屋上から飛び降り自殺を図る。

渋谷を舞台にしたパニックホラー作品です。
金魚の群れから脱出し、金魚の正体、そして金魚に人類が勝利する方法を模索する展開となります。
無表情な金魚が大量に出てきて、エサをついばむように、老人、子供、妊婦関係なくバリバリと人を食います。
一口で食べられない稚魚が瀕死の人間を餌場にするようなシーンもあり、残酷性も高く、グロ要素があります。
絶望感があり、不気味で気持ち悪い作品なので、そういった作品が好みでない場合は読まないことをおすすめします。

タイトルの通り、金魚は渋谷にしか現れません。
渋谷は巨大な金魚鉢のようなもので囲まれて、金魚の人も渋谷から外に出ることはできないようになっています。
作中の渋谷の範囲が曖昧なところがあるのですが、渋谷駅から原宿辺りまでが良く登場します。
そのため、その辺りの地理に明るいとより楽しめますが、具体的なビル名や施設名はあまり登場しないように思えたため、渋谷に行ったことが無くても問題なく楽しめます。

大都市である渋谷に現れた人食い金魚が、人間を捕食する展開はシュールさを感じました。
最終的には金魚が現れた理由、金魚との戦いの結果が描かれていて、この手の作品にしてはあまりごちゃごちゃとせず、最後までテンポよく進んだと思います。
ただ、終盤に行くに従い特殊金魚が登場したりするため、ストーリーが進むにつれて序盤の不気味さは薄れていきます。
仕方ない部分とは思いますが、個人的には序盤の方が好みですね。
また、金魚もチートですが、人間サイドもチートキャラが多数登場します。
たまたま渋谷にいて生き残った金魚に詳しい天才科学者や、ブラックジャック的な凄腕の闇医者が現れるなど、さすがに都合が良すぎるのではないかと思う展開があります。
その点のみ少し気になりましたが、絵もきれいでキャラの描き分けもできており、パニックホラー系が好きな方は楽しめる良作だと思います。

渋谷金魚

レビュー(54)件

完結・全11巻

3.2

11巻まで読みました

渋谷金魚

レビュー(54)件

完結・全11巻

1.3

11巻まで読みました

渋谷金魚

レビュー(54)件

完結・全11巻

2.5

渋谷金魚

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