久世岳

教育番組の体操のお兄さんの闇をまざまざと見せつけられる、そんな明るい作品です

翼を持つ住人が住むトリマニア共和国に留学に来たあかりと住人たちの日常コメディ系漫画。 基本はコメディで進んでいき、そのギャグが何とも言えないニヤケを読者に渡してくれる。特にカラスの紙芝居回は毎回神すぎる。嫌と言えない優しいカラスの性格も素敵。 コメディだけじゃなくて、ちゃんと人間の黒い部分とかやるせなさとか恋愛の切なさとか忘れたくないこととかをしっかり丁寧に描いてる。だからいつも読むたびに胸にキュッとなるものが押し寄せる。 特に、元彼が忘れられないあかりに思いを寄せるハトの切なさは見てるこっちが苦しくなる。そして。マローネとカモメとカラスの幼馴染み三角関係も切ない。それぞれが受け入れてあげられない思いや届かない思いを抱えていて、それに気付かぬふりをしてしまう…大人だから闇雲に好きだとか付き合ってだとか言えない、そんなもどかしさとかもひしひし伝わってきて切ない。 ひとりひとり？一羽一羽？とにかく個性が光っているので、読めば全員を好きになって、全員を応援したくなること間違いなし。

「隣のお前を笑かしたいだけ」というコンビ芸人漫画において一番読みたい関係性が描かれてて嬉しい。 主人公コンビだけでなく、若手芸人数組の群像劇が見られる。 お笑い漫画にありがちなネタが寒いということがない(これは主観によるところが大きいが)、モノローグモリモリなのも好き。