タカヒロさんの作品の書影

タカヒロ

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373

4.4

16巻まで読みました

先帝が倒れ、暴虐の限りを尽くす大臣「オネスト」の傀儡と成り果てた幼帝により悪夢のような世の中となってしまった帝国が舞台。
重税より寂れた村出身の少年剣士「タツミ」は、元は帝国の兵士となるべく仲間と共に村を出たのだが、ある出来事により腐敗した悪政を糺すべく集結した暗殺集団"ナイトレイド"の仲間となり、悪に立ち向かうことを決意するというストーリー。

その世界には1000年前、帝国の始皇帝により作られた"帝具"と呼ばれる超兵器が存在していて、ナイトレイドのメンバーは皆、"帝具持ち"です。
帝具には相性があり、相性が合わない場合は使用に耐えることができない、また、半数以上は行方不明で、存在が確認されているのは僅かであるという設定で、未知の力を持つ帝具を持つ"ナイトレイド"と、同じく帝具持ちの帝国軍特殊部隊の、能力者バトルといっていい内容と思います。

凄惨な拷問、数万人規模の大量殺戮、無実の者の処刑と残された家族への非人道的な仕打ちの描写が容赦なく、酷なシーンが多々あります。
また敵味方共にキャラクターが立っていて、多数の帝具持ちが登場するのですが、そのほとんどは戦いの中で命を落とします。
最後まで生き残ったキャラは敵味方併せて数人程度で、とにかく死にまくる作品という印象が強いです。
一方で敵側、味方側共仲間内間の結束は強く、やり取りなどがコミカルに描かれるシーンもありました。
戦闘シーンも読みやすく、ストーリーのテンポも良くて、なかなかの良作だと思います。

最初はナイトレイドが悪政を敷く官民を処罰するシーンから始まるのですが、帝国側の帝具持ちが集まり、ナイトレイドに死亡者が出て以降は、帝国軍側の帝具持ち集団がナイトレイドの前に立ち塞がって一体、また一体と殲滅する展開となります。
中盤展開がパターン化されつつありましたが、主要キャラの死亡や残酷描写が挟まることで中弛みのようなものは感じなかったです。

そこそこ長いですが、読んでいて飽きなかったです。
また、描写は過激ですが、個人的にはサラッと読めました。アニメはもっとグロくて、原作では死なないキャラも死にそうなので、アニメはアニメで視聴したいと思います。

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