松本光司さんの作品の書影

松本光司

ファンになる

作品数:12

しゃもじお兄さんさん、他2人がファンになりました
ファンになる

717

4.2

16巻まで読みました

彼岸島の続編。
前作ラストですんでのところで雅に逃げられるが、47日後に吸血鬼のウイルスを保持した蚊を日本全土にばらまくという計画を知った明は、その計画を阻止するため最後の戦いに身を投じる。
タイトルだけ変えて話数のナンバリングをリセットしており、登場キャラはそのまま持ち越しになります。
一応、彼岸島の新たな漂流者として3名の新キャラが登場しますが、そのうちの一人「石田 亮介」を残し、それ以外の2人は序盤でリタイアすることになります。

ストーリー展開は前作の後半と変わり無しで、吸血鬼との戦いを繰り返し、その中で醜悪な姿の様々な邪鬼と戦います。
前作同様、邪鬼のデザインはキャッチーで、敵味方構わず、惨たらしく殺されていきます。
相変わらずスナック菓子のように人がボリボリ食われていくので、耐性のない方は注意が必要です。
とはいえ、本作は前作の続編で、前提として前作を読んでいる必要があるので、前作を読んでいるのであれば問題ないですね。
ちなみに前作から登場するキャラでもどんどん殺していくので驚きました。
レギュラーキャラで、死にそうに無いようなキャラでも本作で死にます。
特に半裸のあのキャラが食い殺されたのは個人的にはショックでした。

前作同様、ご都合主義とトンデモ展開が心地よく、「いやそうはならないだろう」というミラクルプレーのオンパレードです。
明の無敵っぷりには拍車がかかっていて、巨大な邪鬼にボコボコになってもちょっと骨が折れたり、血だらけになるだけで、次のシーンでは元気に別の邪鬼と戦っている (そしてボコボコにされる) という、仲間は生き残らないかもしれないですが明は死ぬことはないんだろうなと、そういう意味で安心して読める作品だと思いました、
描かれるのはほぼ戦闘シーンで、難しい状況説明はほとんどないので、非常に読みやすいです。
何も考えずに読めます。逆に考えながら読むと頭がおかしくなると思います。
巨大で気持ち悪い敵に、等身大ヒーローの一般男性が立ち向かう、バトルアクションマンガだと思いました。

ラストはもちろんバッドエンドです。
最後数話であっさりバッドエンドになって、更に続編の"彼岸島 48日後…"に続きます。
"48日後…"は2020年12月現在連載中ですが、"48日後…"で完結するのだろうか。

彼岸島 最後の47日間

レビュー(168)件

完結・全16巻

4.5

33巻まで読みました

想像力が非常に豊かで、物語を作って仲間に聞かせるのが好きな青年「宮本 明」が主人公。
彼には兄「篤」がいたが、兄は2年前に恋人の両親にご挨拶へ行くと言ったきり消息がわからなくってしまった。
優秀だった兄と比較され両親の期待に応えることができない明は苦悩していたが、そんな折、兄を知るという女性に出会う。
仲間たちとともに兄がいるという"彼岸島"に赴くが、そこは吸血鬼が支配する地獄のような場所だった。
友人が捕まり、生きたまま拘束され、血を奪われ、陵辱され、やがて干からびて死んでいく中、明たちは兄を見つけ出し、その島から脱出するため奮戦する、という展開です。

吸血鬼の血を体内に入れてしまう(傷口や経口、目など)ことで発症し、吸血鬼化することで個体数を増やす。
一定期間血を飲んでいない吸血鬼は発作を起こして理性を保てなくなり、巨大でグロテスクな姿(邪鬼)か、その出来損ないである亡者という醜悪な姿に成り果ててしまう。
吸血鬼の身体能力は人の数倍あり、首を切り落とさない限りなかなか死ぬことはないという設定で、吸血鬼や邪鬼が徘徊する島でなんとか生き延びるサバイバルホラーです。
ただ、ストーリーが進むたび主人公はムキムキ強くなり、序盤の中頃に吸血鬼から逃げ延びたレジスタンス達と合流して修行をした明は、刀一振りで一般的な吸血鬼であれば2,3体斬り殺せるほど頼もしい男に成長します。
サバイバルホラーなのに主人公が強くなってしまうというまさかの展開で、敵の強者と戦うときは思わずワクワクしてしまうなど、ちょっと様子が変わってきます。
ただ、バトル漫画というほどではないです。
邪鬼のデザインは気持ち悪く、結構グロい展開も多いので、耐性のない方は注意が必要と思います。

設定が作り込まれていますが文章量も多くなく、巻数は多いですが最後まで読みやすいです。
また、ストーリーはマジメなのですが、ネットでネタにされている通り、丸太の汎用性が異常に高かったり、ピンチのときに「~~があったよ!」 「でかした!」というご都合主義すぎる(テンポも良すぎる)お約束展開があったり、ちょっと考えたら人間離れしすぎておかしいシーンがあったり、全身傷だらけで吸血鬼を斬り殺しているのに感染しなかったり、マジメなんだろうけどおかしいシーンがちょくちょくあって行き場のないツッコミを抱えることがあります。
そういうところがまた魅力なのかと思いました。

なお、本作で完結せず、続きはタイトルだけ変えた続編にそのまま続きます。
その続編でも終わらず、再度タイトルを変えて、2020年12月現在も連載が続いているのでかなり長期のシリーズになっています。
とりあえず話題の作品だし、どんな話が知るだけでも、という場合、一応区切れがついている本作を手にとって見るのもありかと思います。

彼岸島

レビュー(344)件

完結・全33巻

Ikuruさんのアイコン

Ikuru

Ikuru
3年前

3.0

丸太最強

彼岸島

レビュー(344)件

完結・全33巻

この漫画家が好きな人におすすめ

Loading ...
Loading ...