笹倉綾人

耽美を極めた文学史上の至宝が、笹倉綾人の絵筆で新たな命を得る。 時は江戸末。天性の舞の才を持つ鵙屋琴は病で失明し、やむなく音曲に道を変更する。盲目の琴の世話をする佐助は彼女に弟子入りし、弟子としても奉公人としても献身するが、彼を待っていたのは甘美な地獄だった――。

死に場所を求め山奥に分け入るサダイは、アエカなる不思議な少女と出逢う。彼女は廃墟で百五十年もの間姿無き神に仕えてきたと話すが…。死にそびれた男と神さびた未亡人、人生を棒に振った二人の第二の生が始まる。

2047年、《ニューロリンカー》と呼ばれる通信端末が普及し、生活の半ばがネットワーク上で行われるようになった時代。亡き兄が語った《黒雪姫》の強さに憧れる少女・千明ちあき。彼女は、対戦格闘ゲーム《ブレイン・バースト》が《黒雪姫》への鍵であることを知る。《黒雪姫》を追い、ちあきは《加速世界》の扉を開ける!!