青井秋

触れたものを縮小してしまう“銀砂嵐"によってできる風景が閉じ込められた結晶“フラグメント"。 小さな村でフラグメントの細工職人見習いをしている少女・セッカは一人前の職人になる日を夢見て師匠の下で日々奮闘していた。 そんなある日、彼女の住む村が銀砂嵐に飲み込まれてしまう。すべてが失われる絶望の中、彼女が出会ったのは不思議な少年で…!? 手のひらの異国ジュブナイル・ファンタジー、開幕!!

小さな島の港町に都会から転校生がやってきた。人懐っこい性格の悠太は、孤立していた転校生の航平と親しくなる。大人びた雰囲気の航平に憧れのような気持ちをもつようになった悠太は、ある日、航平が告白されている場面に遭遇する。そこで航平に好きな人がいることを知り……。

駆け出し作家の久世慎太郎は、恩師の家で下宿をすることになる。そこでは葛木章吾という書生も世話になっていて、人見知りの久世には少し居心地が悪くもあった。ある日、久世は習作を書いてきた葛木の指導を頼まれる。最初は渋々相手をする久世だったが、次第に普段の快活な葛木からは想像もできないような作品に圧倒されていき──　【雑誌掲載時のカラーを再現した電子限定仕様！！】

隣の席の高木基は、遅刻が多く、いつも一人で、自分にだけ特に素っ気ない。そんなクラスメイトを持つ高校生の笠間直樹は、ある日、校外学習で訪れた博物館で、宙を泳ぐ一匹の魚に出会う。ほかの人には見えていない幻のような魚は、どうやら何か探し物があるみたい。そして、なぜか自分の側から離れないその魚が、基にも見えるようで……