その魔笛の音色は神の声か、それとも…。100年音が鳴らなかったいわくつきの魔笛、冥黒。奏者として選んだカラクリ人形の秘密が、ミシュアルをさらなる戦いの渦中へ導く!神より賜り、王の証となる後宮楽坊の12の楽器。手中にしたものこそ、地上を支配することができる楽器をめぐり、国同士の戦いに巻き込まれた後宮楽坊の長ミシュアル。12の楽器につく精霊とその奏者たちとともに王都を脱出するが…。迫りくる追っ手、ひとつだけ奏者が決まらなかった魔笛、冥黒。窮地に立ったミシュアルを前に、皇后陛下から命を懸けて託されたカラクリ人形がゆっくりと口を開く。
古(いにしえ)のシュメールの地へ再び君を、この瞳に宿すために───伝説の王・ギルガメシュと、現代の高校生・シン。2人の少年が出会ったとき、運命が動き出す───!!氷栗版「ギルガメシュ叙事詩」、ここに開幕!高校の研修旅行で、パリのルーヴル美術館にやってきたシンと幼馴染みの玲音奈。「我が名は──イシュタル」その声を聞いた途端、玲音奈は遺跡の前で忽然と姿を消してしまう。玲音奈を捜すシンの前に現れたのは、エンキドゥという亡霊であった。玲音奈の元に連れていく代わりに、彼が出した条件は、彼の魂を取り込むこと、そして、彼の親友・ギルガメシュ王を守ること。消えた玲音奈を追って、シンがたどり着いた先は──…?時空を超えて、今、新たな冒険が始まる──!
そこは性が3つある世界── キズナが立ち向かう現実とは…? 坂井恵理が贈る、「性」「ジェンダー」の在り方を万人に問う衝撃作。サード… それは男と女ともう一つ、三番目の性。性別確定診断でサードと認定されたキズナは、友人の自殺を受け入れられないまま、「女」のシノと「男」のトーゴの3人で付き合い始めることに。だが三者三様の思惑をはらんだまま、交際はいびつな方向に歪んでいく…。心の闇を抱きながら愛に飢える「女」のシノ 肉欲に溺れ囚われていく「男」のトーゴ 自分の気持ちも性もあやふやな「サード」のキズナ 危険な三角関係の中、ありえないはずの自然妊娠をキズナがしてしまう! 渦中の人となったキズナの騒動はまた別の騒動を生み…!? 性をめぐって複雑に絡み合う愛憎と私欲… 衝撃の問題作!
時は大正、浅草・凌雲閣のお膝元。写真屋で働く菊之介が、「月光ホテル」で体験する不思議な出来事とは──?月の光に照らされて、今宵、レンズの先には何が映ろう───?「月光ホテルへようこそ」写真屋で働く菊之介は、ある日、謎の美女から仕事を依頼される。渡された紙には「月光ホテル」という文字が…。誰も知る者がいないホテルの場所。ようやく辿り着いた先では、不思議な出来事が菊之介を待ち受けていた──。ある者は長年の夢を叶えるため、またある者は過去の自分と対峙するため、人々は、今宵も「月光ホテル」へと集う…。吉川うたたが贈る、不思議レトロファンタジー。