郊外の高校に転校した少女は古い木造校舎で女の子の「幽霊」と出会う。彼女と不思議な交流を重ね、過去から未来へ続く人々の絆を実感する…。
雑誌掲載版(少年画報社版)…5点 復刊版(角川版)…4点 絵柄の描き直しは元より、一個のエピローグを削っただけで読み味変わってくるのスゲ〜。 「土地や建物、そこに住み着く霊の記憶は人々の心に残り続ける」というテーマが本編で語られる。 その上で、オリジナルの雑誌掲載版ではエピローグで主人公・真理の姪であるリサが火星に移住している話を描く。電脳と呼ばれる近未来ガジェット内に(本編の梨絵のような幽霊的扱いで)現れる真理が 失われた土地の記憶を宿している、という流れで、一気に伝奇SFになるのが凄い。 作者自身このエピローグを蛇足に感じているようで、復刊版では削られてしまっているがそれはそれで伝奇ファンタジー百合としての体裁は保っている。 …とフォローしようと思ったけど、JKと幽霊のHシーンもことごとくオミットされてるので雰囲気百合に成り果てている。悲しい。 木造建築、古びた街並みの重要なシーンがデジタル作画の描き直しによってぼかされてるのも勿体無いかな〜〜〜〜 復刊版を中古で読んでからオリジナル版を電子で買って読んだけど、オリジナルも紙で欲しくなった。 鬼頭莫宏による絶賛レビューページ http://monomichi88.blog95.fc2.com/blog-entry-30.html?sp
by 寸々 (215)