あの力が欲しい、あの才能が欲しい、あの指が欲しい――6年前のコンクールの日、“彼”が弾いたリスト協奏曲第一番。顔も名前も思い出せないけれど、あの指だけは忘れられない……。ピアニストの母とコンダクターの父を持ち、22年間音楽以外のことを考えたことのない毎日を過ごしてきた高坂均(こうさかひとし)。ピアノ教室の教え子の兄・月岡涼が6年前の“彼”と知ったとき……!?「会いたかったんだ…、ずっと…」。涼への嫉妬、憧れ、言葉にできない想い。再会した今、その想いはあふれて――。表題作のほか、涼と高坂のその後、そして涼の弟・翔の淡い恋心を描いた続編「SONATA」、弟でも友達でもない大切な存在、触れると壊れそうな繊細な恋を描いた「となりの中学生」など5編を収録。『ちんつぶ』とは一味違う、大和名瀬ワールドをご賞味あれ!!
大ヒット作「めしばな刑事タチバナ」の著者・旅井とりが現代アートの世界と男女の激しい三角関係を描いた意欲作。同棲中の彼氏と、突然現れた元彼。ふたりの優秀なアーチストが、ひとりの女をめぐって愛と嫉妬と自尊心をむき出しにして対立する激しい三角関係――。横井健司(ヨコ)は若くして美大の教授に就いた期待の若手アーチスト。日本のアート界で着実に成功を収めようとしていた。恋人の杉本ふみ(フミ)もそんなヨコを支えていて、何もかもが順調に思えていた。しかし、ヨコの個展初日に工藤道男(クドウ)が現れたことで事態は一変する。クドウはフミの元彼。美大で学ぶこともなく、独学でアートの道に進み、今では海外でも一目置かれるアーチストになっていた。クドウはヨコの作品を「作品じゃ満足にメシ食えないのをガッコのセンセの肩書きでごまかして小銭を稼いではカマのケツ舐めてる美大出のアートごっこ」と挑発。やがてフミをめぐって、ヨコとクドウが火花を散らすことに……。ふたりのアーチストの間で揺れるフミの心はやがて……!?
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発刊: ~
既刊1巻
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発刊: 2003.08.08 ~
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発刊: 2014.10.29 ~
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