惑星のさみだれ

水上悟志

3.93

10793

発刊:2006.01.27 〜

完結・全10巻

『惑星のさみだれ(1)』巻の書影
『惑星のさみだれ(2)』巻の書影
『惑星のさみだれ(3)』巻の書影
『惑星のさみだれ(4)』巻の書影
『惑星のさみだれ(5)』巻の書影
『惑星のさみだれ(6)』巻の書影
『惑星のさみだれ(7)』巻の書影
『惑星のさみだれ(8)』巻の書影
『惑星のさみだれ(9)』巻の書影
『惑星のさみだれ(10)』巻の書影
KamakuraSeijinさん、他2人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.93

263件の評価

4.6

10巻まで読みました

ヤングキングアワーズで連載していたマンガです。
世界を滅ぼす悪いやつの送り出す12体の泥人形と戦うため、従者となるケモノに選ばれた12人の騎士と姫による戦いの日々を描いた作品です。

平凡な大学生「雨宮夕日」は、ある日、目の前に現れたしゃべるトカゲによって"トカゲの騎士"に選ばれます。
人間不信で何事にも無関心な夕日は、当然のごとく拒絶したのですが、町中で泥人形に襲われ、死を覚悟していたところ、姫「朝日奈さみだれ」に救われます。
彼女の内に秘めた目的と野望に触れた夕日は、さみだれの忠誠なる従者となることを誓う、という展開です。

ストーリーが進みつれて12人の騎士が順々に現れます。
獣の従者に選ばれた人間が騎士となるため、彼らの年齢、性別はバラバラで、それぞれに生活があります。
また、泥人形も現れる度より強大になってゆき、バトルは激化していきます。
姫と契約を交わす精霊(プリンセス)「アニマ」と、泥人形を繰り出し、空に浮かぶビスケットハンマーで地球を砕くことを企む魔法使い「アニムス」の知られざる過去。
そして騎士同士の人間関係、恋愛等も絡めながら展開する物語。

世界を守るため戦士たちが戦い、戦いを通して成長し、ついでにボーイミーツガールをやっちゃうよくような、ある王道ストーリーマンガのようですが、その通りであり、そうではないです。
空に浮かぶ巨大なハンマー、必殺技を叫びながら敵に斬りかかるバトルなど、どこか中二感が溢れているのですが、熱いマンガかというと、熱いのですが、一概にそうともいえないです。
命をかけた戦いを繰り広げていて、現実的にありえないことが起こっているのに、どこかおだやかというか、作中、独特の空気が流れています。
アニムスも飄々としたパジャマ姿の男性で、敵である騎士と世間話をしたり、騎士もどこか一癖あるメンバーが揃っていて、微妙に裏切ったり、やっぱり裏切ってなかったりしています。
伏線というと「伏線か?」となるのですが、さみだれの過去や全ての始まり等、キレイに終わらせて完結した感じがしました。
抑揚がないような雰囲気があり、人によっては読みにくいと感じる可能性がありますが、ハマるひとはハマる作品だと思います。
特に全てが終わったアフターストーリーでは思わず視界がにじみました。とても良かったです。

やや地味ですが、ファンの多い作品だと思います。
「10巻くらいで完結する面白いマンガないか?」 と聞かれたときには、本作を推したいような感じですね。
ストーリーが積み上げられてきて、最後に全体像を見て感動するような、見事な作品だと思いました。

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