KAPPEI

若杉公徳

3.46

1100

発刊:2012.04.27 〜

完結・全6巻

『KAPPEI(1)』巻の書影
『KAPPEI(2)』巻の書影
『KAPPEI(3)』巻の書影
『KAPPEI(4)』巻の書影
『KAPPEI(5)』巻の書影
『KAPPEI(6)』巻の書影
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この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.46

23件の評価

4.0

6巻まで読みました

『デトロイト・メタル・シティ』で人気を博した若杉公徳氏のヤングアニマル連載作品としては2作目の作品。

時は世紀末、文明が滅び秩序が乱れ、世界が滅亡に瀕する時が来る。
その時、人類を救済するために山奥に籠もり、密かに修行を積んでいた男たちがいた。
幼少の頃より師範の元で殺人拳を研鑽してきた終末の戦士たちに、ある日、老師は気まずそうに述べた。「解散」と。
本作は、世紀末になってもまさかの終末訪れず、人類の救済が必要なくなってしまった終末の戦士の一人「勝平」を主人公にした、ストーリーギャグ漫画です。

北斗神拳を伝承したケンシロウだったが、もし世界が核の炎に包まれなかったら、という感じの内容になっていてます。
勝平は鋼の肉体と、構えるだけで敵をひるませる無敵の殺人拳を持っていますが、平和な世の中でそれが役に立つ機会もそうそうなく、触れる機会のなかった女体に怯え、克・亜樹先生のマンガをバイブルと仰ぐ、そんな勝平の波乱万丈の日々が描かれます。

一般社会を知らされず山奥で修行だけをして大きくなった男たちが、不要になったからとなんのフォローも無く町に捨てられるという、結構悲惨なストーリーですが、生活費や住居、家族、戸籍などのシリアスな問題には触れられません。
勝平以外の終末の戦士も現れるのですが、屈強な男たちは、そんなことよりも女体の神秘に悶々と思いを馳せる日々を送ります。
最終的に平凡な大学生「啓太」の家に上がり込むという、非常に迷惑な展開となるのですが、マッチョな童貞たちが狭い部屋で"ふたりエッチ"に夢中になる様は、客観的に観てかなりヤバいです。
また、勝平は啓太の友人の女子大生「山瀬ハル」に一目惚れをしてしまい、その不器用過ぎる恋愛ドラマも展開されます。
テンポが良く、ワンパターンなところも感じますが飽きはこないで、先の気になる作品でした。
『デトロイト・メタル・シティ』が好きな方は楽しめると思います。

ただ、ラストが唐突すぎて、あまりキレイに終わったと感じられませんでした。
ラスト直前までは面白く、巻数も全6巻長くないので、個人的にはラストだけ少し残念に思いました。

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