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アンソロジーアンソロジー
3.07
538
新刊通知
発刊:2016.04.12 〜
完結・全1巻
4件の評価
ヴァッハ
4.0
スピンオフはあまり読む気にならないのですが、今作は例外でした。まず作家人が豪華。大好きな人ばかりです。そして、これはスピンオフというよりはアンソロジーに近しいもの。一つのテーマで皆が短編を描いたという型。なので、単純に漫画好きなら楽しめると思います。以下、作品ごとの感想。水沢悦子「花のズボラ飯」の作画担当さん。ハートフルで可愛らしいカップルでした。リアルなんだけどリアルじゃないカップルの会話。こんなカップル、理想的。横槍メンゴ「クズの本懐」の作者さんまさかのオリジナルキャラじゃなく比呂美ちゃんの学校での日常。同級生との関係性を描いている。こんなんだったら面白そうというIFの設定で、ZQNは関係ないです。モノローグが多くて、心理がポエム的というか自己中心的で、横槍さんの色が出ていました。石黒正数「それでも町は廻っている」の作者さん。ギャグとSF推理モノを得意とする石黒さんらしく、中の人々のリアルな会話が印象的でした。自分のモノに昇華しているように感じた。オチも皮肉が効いていて面白い。ちょっとブラックユーモア寄りでした。オジロマコト「富士山さんは思春期」の作者さん。これまた我が土俵。ZQNに追われる状況下で輝くヒロインの魅力。ぶすっとしててノリが悪い入りからのあれはノックアウトされるに決まっている。微妙な空気の引きも良い。伊藤潤二「富江」の作者さん。説明の必要もない、ホラー漫画の巨匠。伝説級の漫画家。ホラー要素とその雰囲気を逆手に取ったシュールギャグが詰め込まれていた。今回は特にギャグ寄りでした。とてもフリの効いたオチ。思わず笑ってしまいました。鳥飼茜「先生の白い嘘」の作者さん。オリジナルにも程がある訳ですが、もうほんとに流石としか言えない。こんなに短い話でここまで引き込まれるとは。繊細で、語りはするものの確信は最後までつかない。方向は違えどスカッとする。乃木坂太郎「医龍」の作者さん。あの気の抜けるような入りからの熱い展開には脱帽です。流石の画力で、この人も独自の世界を展開している。もっとこのメイン2人の話が読みたい。吉本浩二「ルーザーズ」の作者さん。他の作者とは毛色が違い、アイアムアヒーローの誕生秘話。漫画家の、プロの凄まじさ。売れる人間の執着心は桁違いだと思い知らされました。これだけでも読む価値がある。1人でも好きな作者さんがいるなら買う価値ありです。
しゃもじお兄さん
3.3
全てビミョい。
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