「面倒くさい人だなぁ」
そんなこと言うなら、私のことなんて放っておけばいいのに。
「桐島さんって、どっちかっていうとブスですよね」
「頭も悪いし、どんくさいし…、漫画の編集者としては最悪ですよね」
…そりゃあ、そうです。
18歳にして天才の名をほしいままにしている売れっ子漫画家の伊吹先生にかかったら、私なんて、ミジンコみたいな存在だと思います。
「でも…なんでだろう?
俺、あなたと恋がしたいんです」
「面倒くさいと思うけど、あなたに振り回されるの、嫌いじゃない」
全ボツだらけの人生を、彼が全部描き直してくれた。
世界一甘い、ラブストーリーに…。