コータローまかりとおる!

蛭田達也

3.42

3031

発刊:1970.01.01 〜

完結・全59巻

うにたべたいさん、他1人が読んでいます

この漫画のレビュー

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3.42

33件の評価

4.7

59巻まで読みました

1982年から1994年まで、週刊少年マガジンで連載されていた作品。
生徒数が2万人以上いて、敷地内にモノレールが走り、同一の部活動が複数あるというありえないレベルのマンモス校「私立鶴ヶ峰学園」を舞台に、極端流空手なる奇妙キテレツな格闘技を操る「新堂 功太郎」が暴れまわる内容です。

当初はギャグ色が強く、頭髪違反の長い髪を持ち、女子更衣室や女子トイレに出没する功太郎を、幼馴染で風紀委員の「渡瀬 麻由美」が追い回す展開から始まるのですが、その後、学園の裏を取り仕切る"蛇骨会"の争いに巻き込まれます。
それが第1部で、その騒動の後、学園はムーア王国から留学してきた「クララ姫」を迎え、彼女のパンティーに関係する王位後継者を巡る陰謀に巻き込まれる第2部 クララ姫編が始まります。
風紀委員長として就任した「吉岡達也」の依頼で、学内の無法地帯と呼ばれる"D地区"に「蛇骨会の遺産」の調査に赴く第3部 D地区編。
学内で強い力を持つ応援団とやり合うことになった功太郎が、団長の「鹿斗典善」に目をつけられ、空手の全国大会に出場するため校内の多数の空手部を相手に戦う第4部 格闘スポーツ大会・校内編。
インターバルとして番外編(過去編)が入り、その後、第5部 空手の全国大会編。
極端流道場に居候することになった「スティーヴ・パイ」と、功太郎の古い友人「音美響」と共に、天性のセンスでドラマーとして活動することになる第6部 バンド編。
そして、"蛇骨会"や"吉岡達也"の企みにケリをつける第7部 千葉流編の、全7部で構成されます。

基本的には格闘マンガなのですが、特に序盤はギャグマンガ色が強いです。
第2部ではお姫様を守って陰謀を暴く展開があり、6部では音楽活動をするなど、一概に格闘マンガと言い切れない、ジャンル分けの難しい作品と思います。
ただ、特に7部ではカポエイラや隠剣術、猴拳、猴拳などを極端流が相手取る、異種格闘技戦が繰り広げられていて、格闘技のうんちくも多く、十分格闘マンガといえる内容になっています。
部によって大きくジャンルが飛びますが、各部のストーリーは基本的に関連していて、過去の主要キャラも多くは続編で引き続き登場します。
それまでは格闘マンガとはいえ学内のいざこざ程度で済むレベルだったのですが、7部からは悪役は不要な人物の息の根を容赦なく止めるなど、当然のように殺人描写があります。
7部が一番長く、7部で功太郎は本気で怒りに燃えるのですが、お下劣なギャグは最初から一貫していて、長期連載ですがテンポよく読みやすいです。
テンポは良いのですが、ストーリー展開はびっくりするほど遅く、なぜこんなに話数が多かったのかと後で不思議になる感じです。
ダラダラと続いていたわけでもなく、最初から最後までほんとにテンポよくて読みやすいのですが、全59巻もあったんだと後で驚きました。

7部まででキレイに完結していますが、続編が 「新 コータローまかりとおる!」 とタイトルだけ変えて続いています。
続編も続けて読む予定ですが、本作だけでも完結しているので読むのであれば本作まででもいいと思います。
ただ、とはいえ59巻もあるので、今から読み始めるにはちょっと重いかもしれないですね。

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